2016年岩見沢産新豆青大豆の自家栽培大豆もやし初収穫です。

  • 2016.11.18 Friday
  • 11:50

 毎年、10月過ぎたあたりからその年の大豆の収穫が気になります。確保していた1年分の大豆もやし用大豆が底をつき、次の大豆を手に入れることができるのか心配になるのです。年々手に入れることが難しくなってきています。

 

 今回の6日間の研修旅行で、もやし栽培の権威・埼玉のI商店さんにたどり着くことはできませんでしたが、電話のお話しで納得したことがありました。もやし栽培可能な現代の大豆は、限られており、大豆自体に力が必要なこと。夏を過ぎるとその力が急激に弱くなるので、年間を通じて地豆の大豆もやし栽培をするのが極めて難しいのです。

 

 精養軒のように地元大豆を使って、通年焼肉店で自家栽培をやるのは、全国的に他に存在しないのではないかと言えそうです。勿論旨味の濃厚さ・豆のサイズとも、韓国の現在の大豆もやしより格段に上であります。←わたしたちの自慢というより、岩見沢・北海道の農家の大豆育種自慢でございますね。あらためて自分たちのやり続けてきたことに自信が持てたことでした。

 

 先日おまかせのコースで当店のもやしナムルをお出しした時、お客様がお店のどこで栽培されているのか不思議に思われたそうです。ブログにも時々写真を載せておりますが、もう、お見せするのがお恥ずかしい自家製の超小型栽培器で栽培しております。これが栽培用器・アジアマモリンパイザ3号でございます。

 ひっくり返してみましょう。

 おぅ、立派に育っております。お願い

 

 と云う訳で今が一番おいしい、旬も旬、岩見沢産新豆青大豆、農家のおばあちゃんが孫のおこずかいのために栽培した品種不明の青大豆の甘みと食感を、ナムルとスープでお楽しみください。

 なんておいしそう!手手

恒例新蕎麦(日本蕎麦)食べ歩き:蕎麦粉を使うと言っても……

  • 2016.10.18 Tuesday
  • 23:21

 例年新蕎麦になるこの時期(9月から10月)に蕎麦屋を食べ歩きします。今年もすでに札幌・小樽・定山渓近郊十数軒ほど有名どころを回ってきました。

 

 当店の手打ち高麗雉冷麺は、蕎麦粉が8割から9割入っています。20数年前いっとき、北海道の焼肉業界で、手打ち冷麺がブームになりました。あっという間に下火になり、その後は市販の麺が9割以上でしょう。北海道の(手打ち)冷麺はほとんどが、盛岡冷麺なので、蕎麦粉の入っていない冷麺が主流です。と言うことは当店の冷麺を食べる方の大半が、比較対照する麺は、ピョンヤン・韓国や本州の手打ち冷麺の味や食感ではなく、日本蕎麦と言うことになります。

 

 韓国・朝鮮の手打ち冷麺は、いわゆる水冷麺の場合、有名な朝鮮半島北部のピョンヤン冷麺を手本にしています。如何にピョンヤン冷麺に近いかが、その評価の基準と言っていいと思います。わたしたちは、日本蕎麦の味に慣れている北海道の人たちに、同じく蕎麦粉を8・9割使い、蕎麦の風味を持ちながら・日本蕎麦と違う、冷麺の質感の麺として納得させること、その二つを、わたしたちの手打ち冷麺の必須の条件と考えたのです。

 

 手打ち水冷麺の麺質の特徴は、普通ゴムのような粘弾性を特徴とすると書かれています。しかし正確に言うと、粘弾性と稠密(ちゅうみつ)性が高いのが最大の特徴だとわたしは考えています。

 

 日本蕎麦の粉の配合は、よく知られているように、10割、外一(蕎麦粉10:小麦粉1)、二八(蕎麦粉8:小麦粉2)などいろいろあります。今回食べ歩きして、あらためてそれぞれに独特の存在感があることを感じました。10割が格別素晴らしい訳ではありません。同じ日本蕎麦と言っても実に千差万別ですねぇ。

 今まで手打ち冷麺を実験してわかったことは、小麦粉を2割5分以上入れると蕎麦粉を入れる意味がなくなる。蕎麦粉の風味がなくなるので、稠密性を最後まで持たせてはいけないということでした。これは日本蕎麦にも言えることかもしれません。最後にこれ。

 小樽で食べた蕎麦がきです。これは個性的でしたねぇ。実は朝鮮料理にも蕎麦がきに当たるものがあります。ムックです。亡くなったオモニの得意料理の一つでした。これも日本蕎麦と冷麺が違うように、その食感が日本の蕎麦がきとムックは相当違います。もちろんこれは、偏狭な愛国的韓国人・日本人が唱えたがる、どちらが優れているという問題ではなく、ひとつの食材のどの特性を主に引き出すのか、どれを間引きするのか、ただ他人(先人)のやったものを解釈するのではなく、何を自分たちが新たに作りえるのかという実践的課題です。

 いつか新たなムックを作って見たい誘惑に駆られた蕎麦がきでした。食べ歩きは大事であります。

 

精養軒、前へ編:岩見沢産大豆の自家栽培もやしナムルの茹で方と味付け方法

  • 2016.07.15 Friday
  • 16:51

 どこをとっても精養軒(のはず)メニューのカテゴリーにふさわしい、金メダルの位置にあるメニューです。日本全国の焼肉店で売られている大豆もやしの9割以上は中国などの外国産に間違いありません。更に、自分の店で、外国産大豆を使わず、国産大豆もやしを栽培しているというのは、おや爺、聞いたことがありません。←業界の方とほとんど付き合いないし……。Docomo_kao18

 

 日本ひろしといえども、大豆の主力生産地帯・空知の岩見沢産大豆を使って店の中で自家栽培した大豆もやしは精養軒だけでしょう、たぶん。←もしやっている方がいたらぜひご連絡を。国産大豆愛用の、連帯のあいさつを送らせていただきます。手

 

 さて大豆もやしの茹で方で、絶対守らなければいけないことがあります。沸騰後しばらくは鍋のふたを開けないというものです。大豆もやしが青臭くなるからです。大豆もやしを一番おいしく茹でる方法は、別にあるのですが、大豆もやしがおいしくなるということは、そのもやしの茹で汁であるもやしスープに、旨味が出ないことになり、大豆もやしとそのスープを両方使うものにとっては、ジレンマに陥ることになります。今その逃げ道を見つけつつあるところです。

 そしてこれが、そのジレンマを解決し、茹であがった大豆もやしですぅ。ま、なんて美味しそうざんしょう。お願いお願い

 

 大豆もやしを味付けするときは、大豆もやしが温かいうちに味付けすると教わります。わたしのオモニや、モランボン調理師学校から習ったように、精養軒も昔はそうしていました。水分が出やすいので、今は変えています。

 

 韓国人も見たことがないと驚く、大きな粒径の・北海道の大豆もやしは、発芽大豆の旨味ともやしの味を堪能できるのです。

2016年の行者ニンニク採り

  • 2016.05.11 Wednesday
  • 16:57
 山菜のことはよく分かりません。←他のこともよく知らんだろう、おや爺よ。がーん そもそも山菜はあまり好きでもありませんでした。でもいろんなお客様からいだたいているうちに、なんか好きになってきたのでありますね。さて行者ニンニクも好きになった山菜の一つです。昔はアイヌ葱って言ったんだけど、今はあまり聞きませんね。差別用語と見なして自己規制しているのかしら。それならいっそアイヌ語で表記したらいいのになぁ、と思うのはわたしだけ。わたしが子供のころは、キムチのことを朝鮮漬けって言っていたなぁ。今やキムチは日本語だと思っている子供たちがいっぱいいるそうですが……。

 今はヒトビロという表示でスーパーに並ぶ場合も多いですね。こう書いていて、いまウィキペディアを検索したら、ヒトビロは、キトビロ(これも最近よく見かけるようになりました)が訛ったものだと書いています。キトは、アイヌ語の古語で、行者ニンニクの呼び名の様です。ビロは『ヒル(にんにくの古日本語)』が訛ったものの由。う〜ン、それならおや爺、これからキトビロと呼ぼうかな。名前の世界も面白いもんですねぇ。在日朝鮮・韓国人の通名(日本名)の由来にも通じるもんがありますねぇ。名前に歴史あり、ってことですか。

 行者ニンニク、今や畑(ハウス)で栽培されて年中で回るようにもなっています。蝦夷山ワサビと並んで、希少な山菜になってきているのかもしれません。

 
 
 写真左、キトビロ採りに向かうキトビロ名人と山菜一番弟子。写真右、次いでにタラの芽を採る名人。こんなふうになっているんだぁ、高いはずだよ、タラの芽。←これは家で食べました、すみません。
おじぎ

 さて、いろいろな所からもらったり、買ったりしてわかったことがあります。栽培されたキトビロは、山で採れたものより味、香りとも弱い、まぁ、これは常識的にもわかりやすい話しです。でも山で採ってきたものでも、味と香りが違うということが、行者ニンニク採り名人・ETのものを食べて初めて分かったのでございます。
 味・香りの濃さが違う、これもあり得るわかりやすい話です。ところが、びっくりするのは、香りの質も違うのことです。今まで食べた中で、他の山ではなく、彼の所から採取した行者ニンニクだけが独特の・ハーブの香りがするのです。醤油漬けにし、熟成というほどの時間が過ぎても、上品なと言ってもいい香りが出てくるのです。

 採ってきたキトビロ、オゾン水殺菌処理をして、太いものと細いものに分けて、調理します。
 
 騙されたと思って、精養軒のキトビロ(行者ニンニク)の四升漬け、ぜひ温かいご飯と一緒にお試しください。
 しばらくの間、行者ニンニク(キトビロ)のチヂミとしてもお出しします。


 

ありがとうございます。旬の筍の刺身・筍ご飯、ゴールデンウィーク途中で完売しました。

  • 2016.05.10 Tuesday
  • 13:22
 おかげさまで、初代・2代目バイト夫婦が掘り起こした旬の筍を使った、刺身と炊き込みご飯、完売いたしました。ありがとうございます。多分、日本広しと言えども、焼肉屋で、元バイトが掘り起こした筍料理を食べられるのはうちだけでしょう。手

 60cmを超える巨大筍4本で、筍のお刺身(580円)が17食、老舗だるま屋豆腐の小揚げ入り筍ご飯(280円)48食です。えっ、てことは、1本当たり、お刺身が約4食、炊き込みご飯が12食しかとれない!!Docomo_kao18Docomo_kao18 う〜ン、和食料理店で、日本産の旬の筍料理がとんでもなく高く売らざるを得ない訳ですね。

 さて、ブログの記事にも載せて一安心したら、真夜中に携帯が鳴りました。筍の送り主夫婦で初代バイトのがき坊からです。何事だ? 
 『夜遅くにすみません。あの〜、筍、産地偽装で捕まります。』はぁ? 『埼玉・秩父山麓ではなくて千葉の野田ですぅ。それと、お勧めの写真に本名がばっちり書かれています。』シク、シクと泣いておるではありませんか。
ちゅん い〜ぢゃん。そんくらい。などと腹黒い考えが浮かんだものの、来年も送ってもらうためには仕方ありません、急きょ変えたのでございますね。

 ことほど左様に、いい加減なお店でございます。←あ、牛肉の個体識別番号は、焼肉店がだれもやらない初期から、日ハムから買った表示板を使いやっております。自家栽培大豆もやしや、自家製豆腐は、近所の農家のおばぁちゃんが作った大豆を使っておりますが、おばちゃん、品種もよく分かりませんからねぇ。都会の上滑りな知識人・nimby(ニムビーな)消費者は当店には来れまへん。そういう方は、高うて・おいしくない大豆もやしを食べればよろしい。

 てっきり、埼玉の、どこぞの山の中で、夫婦で掘り起こしたとばかり思っておりましたが、2代目バイトの奥さん・はづ公は、電話で、一笑に付したのでございますね。
 『何言ってんですかぁ〜、おや爺さん。本州でそんなことしたら、山菜泥棒ですぐ捕まっちゃいますぜ。千葉に住む叔母の竹林で採った筍です!!
火 本州、すべての土地は誰かの土地でヤンすよ。』 え〜、本州って、うっせい連中だなぁ。ムスっムスっ 北海道は、だれでも山ん中入って自由に採っていると思うんだけど、違うのかな? 本当はだめなの?hirasan バイクで北海道ツーリングすると、よく山道に車を止めて、山菜採りしてるけど、ダメなの?hirasanhirasan 謎は深まるおや爺であります。

新年そうそうチョングチャン(清国醤)を製造中です。

  • 2016.01.06 Wednesday
  • 23:02
 2016年新年を迎え、おや爺は岩見沢の農家のおばあちゃんが大事に作った新豆・青大豆を使う・世界で精養軒だけのチョングックチャン(清国醤)を作っております、って大きく出るほどのもんじゃぁ、勿論ありません。
 まぁ、韓国から輸入したものを使う店はあっても、地豆大豆を使って発酵させるのはうちだけでしょうが……。←そんなヒマ人はいない!ちゅん

 チョングッチャンとは、日本を含む東アジア全域に伝わる納豆文化圏(納豆菌・枯草菌を使った発酵食品群)の味噌の一つです。朝鮮の味噌の代表的なもののひとつ。日本では納豆として、生で食べるのが主流です。一方朝鮮の豆味噌・チョングックチャンは加熱して調味料として使うのが普通で、日本の納豆の様に生のおかずの一つとして食べることはありません。て言うか、納豆よりもっと過激な匂いなので、生のおかずとして食べるのは不向きと申せましょう。_| ̄|○

 よく言えば、深みがある味、悪く言えば、お品のない味ともいえましょうねぇ。どちらがいいという訳ではなく、違う個性が存在するということです。

 旨いと臭いは紙一重。まぁ、納豆だって関西・京都の方から見れば品のない食品といわれるかもしれませんが……。二階に欧米人の知り合いがよく来ていた頃は、チョングックチャンを作る時期をどうするか気を使いましたなぁ。何せ、悪魔もたじろぐような匂いですからね。上品な納豆にすら、ビビる彼ら・納豆文化初級者には、納豆文化エベレストコースはきつすぎますからな。←尊敬するアメリカ人の詩人・アーサー・ビナードさんは、自らの名を漢字で美納豆(ビナットウ)と書くほどの納豆好きらしいので、いつか精養軒の自家製チョングックチャンを献上したいものでゴンス。

 精養軒では、チゲに少し入れたり、ユッケヂャンスープに少量入れて、味に深みを加えております。精養軒独自の味を作るための・地元の食材を使った、自前の基礎発酵調味料の一つなのです。

 精養軒の発酵工場(こちらのコンテンツ<てづくり>をクリックして、チョンググックチャン試作をご覧ください。現在はこんなふうに作っておりません。このままではうまくできないと思います。
お願い)で発酵中のチョングックチャン。aerobic(好気性)菌なので、通風口をつけてカバーをします。めくって見てみましょう。試食して発酵状態を調べるのが一番です。

 目視的には、順調な発酵状態です。白い幕(菌膜)に覆われています。一口食べてみましょう。うんまい。やはり地元の青大豆で作ると、韓国のものと違って、豆の甘みが強い気がしますね。どちらがいいという訳ではありませんが、独特の個性になります。

 もうすこし発酵させてから冷蔵庫で熟成させることにします。手手

なんと7年ぶり? 大豆もやしヌーボー:2015年度岩見沢産新豆・青大豆もやし順調に栽培中。

  • 2015.12.19 Saturday
  • 02:15
 11月末に、去年の大豆が、とうとう発芽不良になり、突然精養軒の看板メニュー、自家栽培大豆もやしナムルが品切れになってしまいました。

 12月に入って2015年産新豆入荷、と秋山米穀店さんから連絡が入りました。なんと7年ぶりくらいでしょうか。岩見沢産のもやし栽培用青大豆が手に入りました。ここ何年ももやし栽培は黒大豆を使っております。
 わたしのオモニによると、青大豆で育てたもやしは独特の甘みがあると言います。確かにそうなのですが、何年ももやしになるような青大豆が手に入りませんでした。ところが今年は、黒大豆が不作で、青大豆に良品が多いらしいのです。自作の自動もやし栽培器を使い、とりあえず4種類の大豆(3種類の青大豆に、1種類の黄大豆)で発芽試験をしました。
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 写真右上の袋に入っているのが黄大豆。手前3つがそれぞれ別な青大豆。品種はわかりません。農家のおばちゃんが孫のこづかいのために(秋山さんの話)作っている天日干しの大豆です。
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 早速オゾン殺菌処理後に栽培器に入れます。夜は二階の部屋が暖かいので、二階で栽培し、昼間は店の厨房で栽培します。
その結果、すべてもやしに生育しました。
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 おう、秋田のなまはげみてぇ。水分が足りなかったのかあたたかい水をやり過ぎたのか、側根がやたらに出ております。久しぶりの青大豆栽培、ちょっと難しい。光を遮蔽したにもかかわらず、もやしになってもまだ結構青いです。茹でてみましょう。
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 こ、コリは旨そう。
 という訳でこの通り。ひと月ぶりの自家栽培もやしづくしの登場です。青大豆もやしでは7年ぶりくらいになりますか、<本場>韓国でも食べられない、岩見沢、自信の大豆もやしの登場です。新豆大豆もやし、もやしヌーボーは今が旬。
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 3種の味付けと、青大豆の自家製煎り豆を添えて新しい器でのご提供です。
 

精養軒、前へ編:自家製味噌の季節

  • 2015.09.09 Wednesday
  • 21:51
  夏が終わり、涼しくなってきました。新豆の出てくるこれからの季節、精養軒の味噌造りが始まります。あまりに暑い夏では異常発酵を起こす可能性があるので、ある程度涼しいのがいいのです。精養軒で作る味噌は3種類。米麹の入った日本味噌、豆味噌である朝鮮味噌・2種(テンヂャンとチョングクチャン)です。日本でいえば、テンヂャンは八丁味噌系・チョングクチャンは納豆系になりますか。どちらも独特のにおいです。←つまり〜、とっても臭い。暑い 製造中はバイトが臭いにびっくりしますな。以前発酵中に、カナダ人が来たので、一応匂いについて事前注意をしたことがありますね。ちゅん うまいと臭いは紙一重、とは焼肉屋の友人の名言であります。

 自家製日本味噌は、焼肉内臓肉系の味噌だれに使います。去年までは、味噌汁や味噌としておいしいものと漠然と作っていました。でもよく考えてみると、焼肉の味噌だれに使うのですから、それにあった味噌の味があるはずです。そう考えると、いままでの米麹のあり方ももっとよく考えなければいけなかったのです。

 今は、いままでと違う日本味噌造りをしています。新しい配合の味噌は熟成され、来年以降に使うことになります。

 テンヂャン・チョングクチャンも、去年からちょっと実験をしております。ちょっとマイルドなものを考えています。それに沿った形で今回も作りました。今使われているテンヂャンは、岩見沢産大豆を使った自家製2011年ものと韓国産のブレンドです。今回作ったものは2年後以降のブレンドとなる予定です。←店があればの話ですが……。ガーンネコ
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 これはテンヂャン。すりつぶして、袋に入れて最終的に冷蔵保存します。今回は岩見沢産青大豆と黄大豆・黒大豆を使いました。
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 これはチョングクチャン。左は発酵中。exergonicな反応なので、全体が曇っておりますね。今回は岩見沢産青大豆を使っています。うまく発酵が進んでいるのを確かめたのが右写真です。
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 すりつぶして塩を入れて出来上がりです。今回は米麹も入れてみました。さてどうなるか、楽しみです。

 え〜、いつも先を考える精養軒でありたい、と先のないおや爺は考えております。(・∀・)○

精養軒、前へ編:塩、あれやこれや

  • 2015.08.19 Wednesday
  • 17:20
 精養軒で使う塩は、並塩、粗塩、精製塩でした。それらをキムチの塩漬けや、各種の料理に合わせて使い分けていました。

 現在水塩が加わっています。水塩は日本料理の伝統的な塩の使い方で、お吸い物や焼き魚にも使われるようです。塩の精製法が確立していなかった昔は、藻塩や水塩の形で使われていたようです。科学的な知識のなかった時代にどうしてこんなものを考え付いたのか、むかしの日本人の極めようとする努力には、心底頭の下がるものがあります。
 まぁ、現代でも、ホンダエンジン開発の歴史を読むと、ポルシェを追い越すための死闘に、その探求スタイルが色濃く残っておりますね。

 自慢じゃありませんが、わたしは料理のことを体系的に学んだことがないので、水塩のことを知ったのは、焼肉で塩焼が流行りだした20年くらい前のことでした。同業者の先輩が、塩焼には水塩を使うというのです。えっ、塩水ですか? と問うと、あきれた様子で、君は何にも知らないんだなぁ、と答えて教えてくれたのです。←わたしのまわりはこういう方ばかり。ありがとうございます。

 それが今では業務用まで出ております。焼肉用には増粘多糖類まで入っておりますね。大型チェーン店でよく見かける塩焼のたれみたいなもんですが。

 精養軒は自家製で作っております。使い始めた動機は、いくつか理由がありますが、身の厚い食材の内部に沁み込ませたいからでした。突然、20年前教わった水塩のことを思い出したのです。←おや爺、いつも遅すぎ!!
 現在使えるもの変わらないものを模索実験中です。

 今のところ、内蔵系塩焼・たれ焼の一部、ナムルなどに使うことで、さらにおいしい味になりました。もっと実験する価値があると思っています。
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 伯方の粗塩をメレンゲ化。さらに今回はたまたまあった、あやしいうえにも怪しいモンドセレクション金賞スリースターと呼ばれる水を使ってみました。←ただの冗談みたいなものです、たぶん。
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 温泉水を加えて、火にかけます。灰汁がたんまり出るので、こまめに取ります。
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 ペーパーで濾します。そうしてようやく出来た精養軒の澄んだ水塩です。 

精養軒、前へ編◆ 胡麻、変わりました。

  • 2015.08.03 Monday
  • 17:09
 社員の毛馬内さんが独立したのをいい機会ととらえて、いま精養軒では、長年あまり考えずにやり続けたやり方を一から見直しをしています。多分今までで一番改革を進めていると思います。せっかく店に変化が訪れたのだから、いままでのあり方を再考し、さらに進化する精養軒でありたい。

 働く若いバイトの人にも伝えます。精養軒でバイトした人たちが、いずれ辞められるとき、いいも悪いも含めて(悪いとこだらけだろう、おや爺よ!ムスっ ←いえ、いえ、それも役に立つ経験です。パンダ)、自分の仕事のスタイルを学ぶきっかけになってほしいと思うからです。←おお〜い、毛馬内さん聞いてるかぁ、がんばってや。

 50年以上前から創業者のアボジ・オモニがやっていた出汁の取り方も改めました。出汁の取り方では日本料理が深く研究していますし、ニンニクを多用するイタリア・スペイン料理の、朝鮮料理とは違った調理技法があるはずです。創業者の世代では知られていないことが現在は多くあるのです。

 前回のこのテーマ『精養軒、前へ編』では、冷麺の出汁の取り方でした。さて今回は、朝鮮料理の調味料として必要不可欠なものの一つ。胡麻です。香り高く、もともとの味を変えてしまうところから、日本語で誤魔化すの語源となったという俗説まである胡麻。中国・朝鮮で<不老長寿の妙薬>・<食べる丸薬>とまで言われる栄養価の高い胡麻。いったいいいやつなのか悪いやつなのか、まさしく胡麻化されそう。

 焼肉店では主に煎りゴマと擂りゴマを使います。今ではすべて業務用で売っているので、日本の大半の焼肉店はその業務用煎りゴマや業務用擂りゴマを使うのが普通です。
 でも自分の店の料理に一番適した炒り具合・擦り具合は、自分でやるのが一番です。工場で作られて時間がたっているのも気になります。

 精養軒は昔から、自分のところでアボジ・オモニが「洗い胡麻(ゴマの種子を収穫後、洗って乾燥したもの)」を煎り、擂っておりました。日本料理の場合よりかなり深く煎ります。ところが同じ会社の製品を使っているのに、わたしのなかで、ここ数年不満がたまっていました。味も香りも昔と違うのです。なんどかやり方を試しましたが昔の味が再現されません。先日煎り方を失敗したと思った胡麻を使って擂ってみたところ、あら、びっくり、なんと昔の濃いピーナッツ様の味と、胡麻の豊かな香りがするではありませんか。材料が変わったら、調理方法も変えざるを得ません。変えることで変わらぬ味を再現することもあるのです.う〜ん、なんて弁証法的。←どこが? ヘーゲル料理法哲学なんちゃって。ガーンネコ ←く、くだらねぇ。
_| ̄|○

 という訳で、精養軒の現在の煎り胡麻(写真左)と擂り胡麻(写真右)です。
 
 朝鮮料理では、このような白胡麻を使うことが多く、余り黒胡麻を使いませんが、精養軒では一部ナムルに使います。

補追:黒胡麻と白胡麻さらに金胡麻は何が違うのでしょう? おおざっぱにいうと品種の違いらしいです。世界中で何千と品種があると言います。香りの高い金胡麻は高級料亭で使われるようです。大衆店精養軒では一生縁がない胡麻ですな、たぶん。
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