2019年、あけましておめでとうございます:新年の手紙 田村隆一

  • 2019.01.01 Tuesday
  • 00:01

 

 「きみに/悪が想像できるなら善なる心の持主だ」

 

 エピグラム詩人・田村の日本的美意識と、歴史的人間にたいする思索のみごとな詩的イメージです。。

 わたしには、『服従』について語ったc.p.スノウ(『暗く陰惨な人間の歴史を振り返ってみると、反逆の名において犯されたよりもさらに多くの恐ろしい犯罪が服従の名において犯されていることがわかるであろう。』)の詩的表現にも聴こえます。真理は少数にあるという言葉に対して、かつて、学生運動のリーダーの一人が、真理に数は関係ないだろうと答えたことがありました。さすが東大出は違うなぁと妙に納得しました。 教科書に書かれているような、覚えるための古い真理ではなく、未来につながる・いまだ確定しない新しい生きた真理です。

 

 戦後直後の民主主義について書かれた本の中で、いいことしかできない制度とは、ひとの手から離れた官僚主義のことで、結局は腐敗する。悪いこともできるということはいいこともできるということ、それがひとのこころに基礎を置く生きた市民自治・民主主義なのだと書かれていました。優れた詩的イメージの喚起力のせいでしょうか、いろんな想いが頭に浮かんできます。

 

 明けましておめでとうございます。

 去年一年は精養軒にとって、わたしどもにとって、こころに残る、新生の一年でした。長年そのままにしていたありかたを変え、どんなに小さい一歩でも、さらに新しい実験をして、今年も一年、引き続き、変わらず変化していたいと思っております。

 癌で5つの内臓を切り取った建築家の安藤忠雄さんが、大阪の子ども図書館開設で話していた言葉が印象に残っています。

「やはり、ここでしか見れないもの、ここでしか体験できないことが人をひきつけるんですよ」

 建築のことばかりではなく、お店の料理もそうだと思います。おいしい料理も大切でしょう。でも美味しさで言えば、それぞれの家庭料理が一番おいしいんじゃないでしょうか。

 もちろん大衆店・精養軒の体験は、安藤さんとは違って、本当に小さな、ささやかなことだと思います。でも自分たちで発見するその喜びを、ひとと分かち合いたいと思うのです。

 

 正月は2日からの営業です。本年もどうぞよろしくお願いします。

コメント
明けまして、おめでとうございます。
穏やかな正月です。
2019年がおや爺さまに良い年になりますように!
今年もよろしくお願いします。
  • ワイン好きの料理おたく
  • 2019/01/01 8:18 AM
あけましておめでとうございます。岩見沢、少しだけ雪が降っておりますが、穏やかな幕開けです。
 旧年中は、ワイン好きの料理おたく様・ゆきえ様の暖かいコメントでどれ程投稿を後押ししていただいたかわかりません。改めてお礼申し上げます。
 ささやかでも今一歩前に進みたいと思っております。本年も変わらずよろしくお願いします。
  • おや爺
  • 2019/01/01 2:58 PM
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