2017年8月盛夏 詩の旅:朝の挨拶 菅原克己

  • 2017.08.02 Wednesday
  • 10:31

 休日の朝起きると、前日までの雨があがっていた。今年二度目のタンデム・ツーリング(バイクの二人乗り)をした。後ろで奥さんは寝てしまうのであまり長い旅はできない。2時間弱で着ける美瑛・富良野に決めた。

 

 桂沢湖を通るいつもの峠を走る。夏の積乱雲が見える。

 気圧の谷間にあって、上空は安定していないのか、雲が流れて、刻々と表情が変わる空の下を走った。

 

 美瑛選果で料理の勉強をした帰り、左手、電線で遮られることのない・美瑛の丘の向こうに、家がポツンとあるのが目に入った。好きな詩人菅原克己の『朝の挨拶』が浮かび、バイクを止めて写真を撮った。

 

 50年以上前、わたしがまだ小学生の頃、学校にオルガンはあった。今も、あの頃気づきもしなかった、日々を豊かに彩るオルガンの挨拶は聞こえてくるのだろうか。

 

 穏やかで美しく・ありふれた日常を描いた詩の中の、野菜を切る妻と、<ぼくはささいなことが好きだ>と言い切る詩人が、先の日中戦争に反対して、捕らえられ、特高のはげしい拷問を受けたことを後に知った。

 ニッカ創業者竹鶴の妻・リタの最初の婚約者は第一次大戦の激戦地・フランスで戦死している。軍人である彼が生きているときに送った最後の手紙には、男が命をかける場所は戦場ではないことだけは確かですと書いてあったという。そういう過酷な経験を、ひとがわがものとしない限り、戦争への道を止めることはできないのだろうか。

 平和に生きる喜びや悲しみを、喜びと感じることができないのだろうか。

コメント
コメントする








    
この記事のトラックバックURL
トラックバック

calendar

S M T W T F S
  12345
6789101112
13141516171819
20212223242526
2728293031  
<< August 2017 >>

selected entries

categories

archives

recent comment

links

profile

search this site.

others

mobile

qrcode

powered

無料ブログ作成サービス JUGEM