精養軒のどり〜むじゃんぼ

  • 2011.12.21 Wednesday
  • 10:39
  あまりイベントのない精養軒……ですが、とうとう19日から始まりました。ドラえもんK坊プロデュースによる、本人、Kさん、Yさんの3人の作品をくじで差し上げるというクリスマス・新年展です。

 本の栞、絵葉書や写真のはがきなど空くじなし。その他エコバッグや自作のカレンダーなどの一点ものもあります。ひと組様一回ですがお試しください。

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 前口上です。

 籤引きの箱。

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 ドラえもんK坊の来年のカレンダーです。

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 Kさんの絵ハガキ。
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 こちらもKさんの絵ハガキ。右下のおやぢ猫はおや爺の似顔絵です。←うそ! けっこう人気です、おやぢ猫の話ですが……。
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 ドラえもんK坊の絵ハガキ。
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 Yさんの作品。テントウ虫が見えますか? 虻のもあってそれは吉野弘の詩みたいなイメージなんでしょうか。
 
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 左のエコバッグが写っていません、すみません。

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 額入りの絵。

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 いろんな絵・写真はがき、本の栞です。

 皆さん結構大騒ぎしながら選んでいかれます。

                   dream1.jpg
 狡賢いおや爺に騙され、寒い中一生懸命準備したのに、和牛カルビクッパ一杯でチャラにされる世間知らずの美術家ふたりを激写。カウンターに座り、涙ながらに社会の怖さを語りあうのであった。ふっ、ふっ、ふ。

注:予想以上の早さで、年末で賞品がなくなってしまいました。クリスマス・新年展の企画が好評のうちに終わってしまいました。ありがとうございますそして申し訳ありません。
 この場を借りて、プロデューサーのドラえもんK坊、出展者のKさん、Yさんにお礼を言いたいと思います。ありがとうございました。成功を祝って、精養軒で和牛一頭コースの打ち上げ会をやります。日にちは後日連絡しますね。2011年12月30日記

いい夫婦の日2011

  • 2011.11.22 Tuesday
  • 17:31
 当店のアートスタッフ・ドラエモンK坊が、今年のいい夫婦の日のためのプレゼント・手造り豆本を作ってくれました。

 ちょっと拡大してみましょう。

 中はこんな感じです。

 ほのぼの素敵な感じです。

 3年前のいい夫婦の日のブログに載せた、吉野弘の詩をまた載せますね。

 或る朝の  吉野弘

或る朝の 妻のクシャミに
珍しく 投げやりな感情がまじった
「変なクシャミ! 」と子供は笑い
しかし どのように変なのか
深く追えよう筈がなかった

あの朝 妻は
身の周りの誰をも非難しなかった
ただ普段は微笑や忍耐であったものを
束の間 誰にともなく 叩きつけたのだ
そして 自らも遅れて気づいたようだ そのことに
 
真昼の銀座
光る車の洪水の中
大八車の老人が喚きながら車と競っていた
畜生 馬鹿野郎 畜生 馬鹿野郎―と

あれは殆ど私だった 私の罵声だった
妻のクシャミだって本当は
家族を残し 大八車の老人のように
駆け出す筈のものだったろうに

わたしは思い描く
大八車でガラガラ駆ける
彼女の軽やかな白い脛(はぎ)を
放たれて飛び去ってゆく彼女を


 夫婦も家族もいい時も、うっとおしい時だってありますよね。だからと言ってダメだってことはないと思います。

 この詩全体ののあざやかで、切実なイメージは本当のことだからだよな、って思います。
 <彼女の軽やかな白い脛(はぎ)を/放たれて飛び去ってゆく彼女を>だなんて、最終2行は、みごとに映像的・エロス的でもありますねぇ。

いい夫婦の日

  • 2010.11.20 Saturday
  • 03:37
  数少ない精養軒のイベント『いい夫婦の日』。今年も、もう残りひと月とすこしですねぇ。この曲を精養軒のお客様にユーチューブを通してお贈りします。

 え、ベタな曲ですって! そんなことはありません。ビリーバンバンの歌とこの映像を見るとよく分かります。この記事のためにユーチューブの動画をイロイロ見ましたが、どれも感情過多でイマイチでした。坂本冬実さんも、語りすぎだと思います。

 その中で唯一、私の好みの映像は埋め込み禁止 ですのでこちらからご覧ください。

 ビリーバンバンの実にあっさりとした歌い方と背景の荒涼とした映像が、かえっていま横にいるひとへごく自然に、いとおしさと感謝の思いをはこびます。

 21日から23日の3日間、20名様ですが、夫婦でいらした方・長い付き合いのカップルの方にワインのミニボトルと詩をプレゼントいたします。ブログを見たとおっしゃってくださいまし。

 ことし紹介する詩は、1954年に発表された黒田三郎詩集『ひとりの女に』の一篇です。

 現在に生きるわたし(たち)とつながる太平洋戦争の・東南アジアの過酷な戦線からかろうじて生き延びたひとりの青年が、敗戦直後の日本に同化することも出来ず廃人同様に生きていたとき、一人の女性に出会い、再び生きる力を取り戻していく過程を詩で表現しています。

 日本の現代詩史上、最高の恋愛詩集でございます。


 突然僕にはわかったのだ


僕は待っていたのだ
その古めかしい小さな椅子の上で
僕は待っていたのだ
その窓の死の平和のなかで

どれほど待てばよいのか
僕はかつてたれにきいたこともなかった
どれほど待っても無駄だと
僕はかつて疑ってみたこともなかった

突然僕にはわかったのだ
そこで僕が待っていたのだということが
そこで僕が何を待っていたのかということが
何もかもいっぺんにわかってきたのだった

罌粟(けし)に吹く微かな風や
煙突の上の雲や
雨のなかに消えてゆく跫音(あしおと)や
恥多い僕の生涯や

何もかもがいっぺんにわかったとき
そこにあなたがいたのだった
パリの少年のように気難しい顔をして
僕の左の肩に手を置いて

「いい夫婦の日」イベントにご参加くださりありがとうございました。

  • 2009.11.24 Tuesday
  • 16:16
 4日間の『いい夫婦の日』のささやかなイベントも無事に終わりました。たくさんのご来店ありがとうございました。
 お待たせしたお客様、席をご用意できなかったお客様、申し訳ありませんでした。鶴居村に飛来する丹頂鶴のように、当店はいつも閑古鳥が多数翼を休めておりますがー来るなよ悲しい、何故かお客様のいらっしゃる日は示し合わせたようにお客様が集中してしまいます。

 お子さんが巣立ってお二人になられたH様夫婦、ご家族で来られていつも楽しくお食事されているO様、S様、E様、御結婚したばかりの三笠のS様、書ききれない、たくさんのいい夫婦の皆様が来店されました。グッド

 塗り壁に挑戦されたO様御家族、お渡ししたワインと詩にお子様が帰り道すがら
『ねぇ、ねぇ、おとうさんとおかあさんて本当にいい夫婦なの?』 
 んまぁ、なんてかわいらしいツッコミざんしょう、おや爺は返す言葉がございません。楽しい

 当店を選んでくださりありがとうございます、あらためてお礼申し上げます。

お店のイベント・御夫婦に紅白ミニワインボトルと詩をお渡しします:『いい夫婦の日』

  • 2009.11.20 Friday
  • 00:15

 11月7日に本州に住む友人夫婦の娘さんの結婚式がありました。父親の彼は挨拶のなかで吉野弘の祝婚歌を読んだそうです。もう何度もこのブログに載せているのですが改めて書いてみます。

祝婚歌

二人が
睦まじくいるためには
愚かでいるほうがいい
立派すぎないほうがいい
立派すぎることは
長持ちしないことだと
気付いているほうがいい
完璧をめざさないほうがいい
完璧なんて不自然なことだと
うそぶいているほうがいい
二人のうちどちらかが
ふざけているほうがいい
ずっこけているほうがいい
互いに非難することになっても
非難できる資格が自分にあったかどうか
あとで
疑わしくなるほうがいい
正しいことを言うときは
少しひかえめにするほうがいい
正しいことを言うときは
相手を傷つけやすいものだと
気付いているほうがいい
立派でありたいとか
正しくありたいとか
無理な緊張には
色目を使わず
ゆったり ゆたかに
光を浴びているほうがいい
健康で 風に吹かれながら
生きていることのなつかしさに
ふと 胸が熱くなる
そんな日があってもいい
そして
なぜ胸が熱くなるのか
黙っていても
二人にはわかるのであってほしい


 いちいちそうだよな、エラそうことを言う時は控えめにした方がいいよなと反省しきりで、うなずき読むんですが、私がもっとも心ひかれるのは次のフレーズです。 

「健康で風に吹かれながら/生きていることのなつかしさに/ふと胸が熱くなる/そんな日があっていい」

<生きてることのなつかしさ>ってなんでしょう? 不思議と言えば不思議ですよね、とうぜん我々は生きているからこのフレーズも読めるわけだし。
 なつかしいという意味は何だろうとわたしは立ち止まってしまいます。

 なくなったものを取り戻して・もしくはとりもどせず、今なつかしさを感じているのか。もともと身につけていたものに対する親しみを、なつかしさと表現したのか。

 旅先の丘の上で寝転んでいるときや、買い物にいつもの道を歩いていて、突然感じたのでしょうか。とおく遠く旅をしてきた風が頬や手のひらに触れわたし(たち)の体をとおりぬける瞬間、生命が誕生して以来綿々と・この地球の上でつながっている命のネットワークの中に間違いなく自分がいるんだと。急に鼻の奥がツンとなって胸が熱くふくれてきたのでしょうか。

 結婚する二人が新たにそのいとなみの歴史(ネットワーク)の先端に立った感動を詠んだのでしょうか。

 いまもあまりはっきりしないまま、大切なものをながめるようにその言葉の周りを巡っています。

 結婚したばかりの方、結婚してずいぶんたった方、なにはともあれ世の新旧夫婦に乾杯!桜ポッ どんなに年齢を重ねても、たとえすれ違う時があっても、ふたりわらいあい胸が熱くなる心を失いたくないよなぁ、と思うおや爺です。

 注:今年も「いい夫婦の日」にちなみ、本日より、ご来店のご夫婦のお客様にワインの赤白ミニボトルと詩を先着順にさしあげます。(数に限りがございますぅ、ご容赦くださいませ。悲しい)レジで店のものに『ブログを読んだ』や、『詩をお願い』とお声をかけてくださいまし。聞き耳を立てる

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