突然ブログ読者現る!!

  • 2019.08.10 Saturday
  • 23:42

 もう、もう、なんてことでしょう! 掲載した詩がきっかけで、このブログを知った秋田県に住むさんが突然今日ご家族で御来店でございます。お帰りになる時、急に、お声を掛けられたのでございます。ひっくり返るほど驚きましたがや。実は、おまかせのコースを予約時に電話で頼まれたのですが、その日もう一つすでにおまかせコースをお受けしており、残念ながらお受けする余力がありませんでした。残念無念でございます。来店されたときお詫びに伺ったおや爺でございました。

 

 ご予約でごった返す今日も、当店は、ほとんど新人バイトでやっております。さぞや至らぬ点も多かったことでしょう。

 でもでも、さんをはじめ、このブログの読者の方々は、何故に突然黙って現れるのか!! ワイン好きの料理おたく様、大阪の建築家兼科学絵本作家のアルゴンさん、詩人のアーサー・ビナードさん、ドイツから来た超伝導研究のクリフォードさん、旭川、神奈川や福島からの読者の皆さん、などなど、もう常識外れの方ばっかし!!ψ(`∇´)ψ うきょきょきょ 皆さん全員突然でっせ。気の弱いおや爺を驚かすのはやめていただきたいものでございます。

 どうして事前に言ってくれないのか? そう兄に言うと、あんたもそうでしょうと即答でございました。←確かにそうだ。(≧∇≦)ノ彡 バンバン!

 

 いつも暖かいコメントを頂いているお礼をしたかったのに……。どれほど勇気づけられているかわかりません。帰りがけ言いたい言葉も言えず、握手をしてお見送りしました。同時代を、ともに生きるパイザの一人と勝手に思っております。またお会いできる日を楽しみにしております。

 

 次回いらっしゃっるときには、陽水さんが来店されたときのサイン入りレコードで・Wさんから初コメントを頂いたブログ記事と同名曲、『帰れない二人』をかけて、お迎えしたいと思います。

 縁の不思議さに打たれながら。

休日、晴れ

  • 2019.07.21 Sunday
  • 01:54

 休日の朝。晴天。

 ばか犬、柴珍島犬・マリ兵衛を連れて散歩する。岩見沢駅横、レンガ広場の芝生が犬のお気に入りの場所。樹の下で一緒に寝転がりバッグから本を取り出す。電車が思ったより何度も通過した。若い頃のマリ兵衛なら特急列車が来ると全力で追いかけたが、13歳(人間でいえば80歳)の今は、耳も遠くなり、何も気づかないように黙って芝生の上にいる。

 駅に向かう見知らぬ優しい人と目が合い、幾度か軽く会釈を交わした。

 樹は、空を抱きしめようと腕を広げている。短い、こころに沁みる詩は誰のものだったか。樹の下にいると、確かにそんな気がしてくる。後で大学以来の旧友・Yに聞いてみよう。

 そよ風の中、臨床心理学の本を読む。こころはあっちへ行ったり、こっちへ来たり。誰かに静かに手紙を書いているような、なんて平和な時間!

 二時間ほど柔らかな芝生の上にいて、マリ兵衛と家に向かった。

 

 久しぶりに奥さんを後ろに乗せて、富良野・美瑛までタンデム・ツーリング(バイクの二人乗り)をすることにしよう。

イギリスと釜山から韓国人のお客様

  • 2019.07.18 Thursday
  • 23:37

 花のフランスから、質実ドイツからお客様、と日々国際化する、岩見沢の精養軒、ていうのは大袈裟ですが、先日イギリスと、韓国は釜山(プサン)から韓国人のお客様がいらっしゃいました。なんでも札幌の商社の方と商談があるとのことでした。おまかせのコース料理でお迎えすることになりました。招待する商社の方の話では、60過ぎの方が多いので、あまり食べない・酒も飲まないということでした。

 

 イギリスに住む韓国人のお客様に通じるのでしょうか、去年来られたフランス元首相のエローさんにお出しした料理に準ずることにしました。

 

 韓国料理のコースの最初は、胃を保護する松の実粥が入りますが、当店は、自家製豆腐ならではの甘い大豆ホエー入りスンドゥブで始まります。

 

 次に岩見沢の精養軒ならではということで岩見沢産大豆を使った自家栽培大豆もやしナムル、3種の味のもやし尽くしは外せません。さらにおひとり様ごとのナムルは7種盛りで、定番のゼンマイ・ほうれん草の他に、黒ゴマソースのヤンニョムゴボウ・干しブドウ入りニンジン・バルサミコソース掛けの素揚げカボチャ・自家製オレンジピールがアクセントの青と黄色のズッキーニ・レンコンで、胡麻油だけの<本場>韓国ナムルとは雰囲気を変え、飽きないように味に変化を付けます。

 

 チヂミも今時期の北海道らしく、とうきび(ロイシー・コーン)かアスパラか迷った末、ニラか小ネギが主な韓国チヂミにはない、インパクトのあるアスパラにしました。ちょっと時期は外れて、2番アスパラですが……。

 キムチは接待なので、食べやすくおひとり様ごとの少量4種盛りです。精養軒で人気の白菜キムチ・胡瓜のキムチ・オクラのキムチ・セロリのキムチ・長芋キムチと使いました。写真を撮られています。

 

 焼肉のメインは、お遊びから始まった、精養軒の特選和牛ポーターハウス・スペックです。皆さん大歓声を上げて写真を撮られてました。

 出すのに15年かかった精養軒の手打ち高麗雉冷麺。イギリスとプサンから来られた韓国のお客様はスープまで完食!! って言うか、あまり食べないはずが、さらに上ホルモンやキムチを追加される。あまり飲まないはずが、生ビール、生マッコリ、ガンガン飲まれましたがな。すべて何も残さず超完食でございました。

 

 生マッコリではちょっとしたお遊び。韓国で有名な二東生マッコリ(ちなみにスーパーで売られている二東マッコリは生ではありません)と、日本の福島でつくられている・高麗時代の伝統的製法による虎マッコリを目隠しテストで味見してもらいました。

 イギリスから来られた韓国人の方は、どちらが韓国製かすぐ当てられましたね。そして、虎マッコリを、オモニが作った懐かしい手作りの味がするとおっしゃられたのです。高麗時代の製法で作られているとお伝えすると、納得の表情だったそうです。侮りがたし日本の虎マッコリ!!

 

 お客様の対応はほとんど、おや爺の奥さんです。イギリスから来たお客様は特に料理の味に詳しい。イギリスでも韓国料理を食べていたんですか?と奥さんが尋ねると、地元料理のハギスが大好きだとおっしゃっていたそうです。イギリスで大豆もやしを栽培したこともあるそうで、精養軒の大豆もやしは香ばしいとおっしゃって、作り方について聞かれたとのこと。

 

 気のいい人たちと楽しいゴルフ。気持ちのいい人と会っておいしい食事。ちゃんときれいにお店をやっているからこそのおいしい料理。いい一日でしたと韓国人のお客様に言われた、と奥さん。

 接待された日本の商社の方には、「二百回以上韓国に行っている。韓国の料理もおいしいけど、こちらの料理もまた独特でおいしい」と言われました。今まで岩見沢でやってきた甲斐がありました。本当にありがとうございました。これからも頑張ります!!(*^o^)乂(^-^*)

社会が育てる言葉

  • 2019.06.15 Saturday
  • 23:55

 土曜日の今日。ボーナス支給の影響なのかどうか、ご予約で満席だった精養軒。6時までバイトが一人。6時半以降にようやくぽつぽつとバイトが出勤です。

 そんな中、初めていらした・二人のご婦人のお客様が小上がりでお食事をされていました。今日のホールは、高校生バイトが3人と、大学生バイト・専門学校のバイトの混合チームです。今思うと女性ばかりのバイトですがな。

 ごった返す中、高校生バイトに、初めていらしたお客さんが声を掛けてくれたそうです。

 「ここのバイトは、社会に出ても通用する。いい子たちだ。」

 バイトは誇らしげな、ステキな笑顔で教えてくれました。

 

 何度か書いていますが、おや爺、店の味の評価以上に、お客様が、働いているバイトを褒めてくれることほどうれしいことはありません。早速みんなにお褒めの言葉を伝えました。

 若い人の仕事を、いろいろ欠点がありながら、お客様が評価してくれると言うのは、ただ褒めるということではなく、赤の他人でもある若者を、社会が、彼らを育ててくれる暖かさがあるということと同じではないでしょうか。こんな一見殺伐とした時代でも、そのことが、冷めたおや爺のこころを熱くするんですね。

 ありがとうございました。\(@^0^@)/やったぁ♪

栗山・斎藤ファームさんの超おいしいアスパラ

  • 2019.06.09 Sunday
  • 13:20

 朝9時、ゆうパックの方がもう荷物を持ってきております。見ると栗山の斎藤ファームさんからです。

 斎藤ファームさんとの縁は不思議です。もう10年以上前でしょうか、ひとと話すのが超苦手なおや爺でありますが、もやし栽培でわからないことを、雪印種苗さんや道立試験場などに突然お邪魔して質問をしておりました。工業改良普及所さんにおじゃましたことがありました。その時いらした五十嵐さんという方が実に親切な方で、いろいろ教えてくれたばかりでなく、北村菜宝箱さんの皆さんをはじめ、活発に活動する農家の方を紹介していただきました。その時一緒にいた部下の方が斎藤さんでした。

 

 そして一昨年のことでございます。突然お店に顔を出した方がいました。どこかでお会いしたことがあると思っていたら、斎藤さんでした。両親の後をついで、和牛素牛をはじめとする農場を経営されていたのです。自分のところの母牛和牛(経産牛)の内臓を一腹持ってきて、使えるかどうか調べてほしいとのことでした。子牛を育てているので、自分のところで大事にしていた母牛を最後まですべて大事に使ってあげたいとおっしゃるのです。

 

 すごいなぁ、熱意のある方だなぁ、と感じて早速調べてデータを取り、エクセルで表にしてお渡ししました。予想以上の質の高さです。経産和牛や和牛の内臓の質について、肉屋業界の常識とは違った、新しい知見も得て、心が躍りました。

 

 さて郵パックの中身は、斎藤さんが育てたアスパラでした。へぇ〜、アスパラもやっているんだ。さっそく精養軒自家製の水塩をかけて、ロースターで焼いてみんなで試食。んまい!!甘い!!香ばしい!!

 ありがとうございました、斎藤さん!

 こんな通信も同封されていました。

 今度こそバイクで見学に行きますから。\(^ ^)/

ピタヤの思い出:江守徹さんと太地喜和子さん

  • 2019.03.20 Wednesday
  • 23:43

 先日、奥さんが安売りしていたからと、グミを買ってきました。グミは女子バイトの大好物。Kさんなんて、グミさえあれば生きていけるとまで言っておりますね。はて、ピタヤってなんじゃらほい、とよく見るとドラゴンフルーツのことだと書いております。その絵を見るとよみがえる思い出!!

 

 あほバカ高校生だったおや爺が、大学生になって初めて本を読み始め、戯曲にハマったのは、モリエールの『人間嫌い・ミザントロープ』からでした。そのモリエールから芸名を取った方が、文学座の江守徹(エモリトオル)さんです。

 昔岩見沢に演劇鑑賞会というのがあって、東京から戻ったわたしは、その会員になっておりました。

 

 『恋におちたシェイクスピア』で有名なトム・ストッパードの戯曲『the real thing 本物』の公演が、岩見沢で二日間あった時のことです。初日を終えられて、主演の二人、江守徹さんと太地喜和子さんが精養軒に来られました。誰も他のお客様は気づきません。多分お店のスタッフの中でも気づいたのはわたし一人でございました。太地さんは大きなサングラスをかけられていましたが、ほれぼれするほどオーラを発散しておりました。まったく周りを気にしている様子もなく、時々サングラスを外して着ているブラウスの端でレンズをごしごしと拭いておられましたが、それがまた素敵なんですね。さすが大女優は違うなぁと、ひとり、心の中でつぶやいたのでございます。

 

 さてお二人は食べかつ大いに飲み、話し終えて、最後に果物が食べたいと、江守さんがおしゃったのです。大衆店精養軒にフルーツなど、当時用意はしておりません。が、その日、昼たまたま行った谷口青果さんで、珍しい果物があると言われて、新しもの好きのおや爺、つい買ってしまったサボテンの実を思い出したのです。思わず大きい声で答えました。

「あっ、あります!! 珍しい果物、サボテンの実あります!」

 二階に取りに上がって、居間のドアを開けた時でございます。アボジが、こちらを向いて、ボソッと言いました。

「うまく、ないわ。」

 手にはスプーンとともに食いかけのドラゴンフルーツがあったのでございます。

 店に降りて、お二人に謝ったものの、何か悔しいおや爺でありますね。

 

 次の日の昼、再度サボテンの実・ピタヤを買い、お二人の泊まるホテルのフロントに、短いお詫びのメッセージを添えてお届けしました。こんな感じの文でした。

 

「昨夜は大変失礼いたしました。演劇リアル・シング、非常に楽しく観させていただきました。今日はリアルなサボテンの実をお持ちしました。リアル・シング(本物)のアン・リアル(不思議)な味をお楽しみください。デイ・ドリームではありません。(おや爺注:劇中歌でモンキーズのデイ・ドリーム・ビリーバーが使われていた。白昼夢のこと)

 ありがとうございました。」

 

 その日焼肉業界の会議があって、そのまま大阪へ。二日後岩見沢に帰ってきました。アボジが、言いました。

「そういえば、次の日も江守という人が食べに来たぞ。なんか礼を言っていたが何のことかさっぱりわからんかった。」

 相変わらず、詰めの甘いおや爺であります。(T T)

 

 その数年後でしたでしょうか、太地喜和子さんは不慮の自動車事故で亡くなられました。

リムディ奨学生:卒業・就職を祝う会

  • 2019.02.18 Monday
  • 23:21

 リムディ奨学金は、8年前の、3.11東日本大震災の被災した学生に対する民間・市民の支援です。

 返金の必要のない制度で、今年福島大学のKさんが卒業され、大手企業に就職されました。今日札幌で、発起人会の後、Kさんのこれまでの大学在学中の活動報告と卒業・就職を祝う会があり参加してきました。

 大変な被災に、最初精養軒は日赤を通じて参加していました。考えとしては福島の学生を一人バイトで雇っているつもりでいました。(その後、福島から避難してきた家族の息子さんが、実際に精養軒でバイトをすることになった時は、ひとの縁の不思議さに心底驚きましたが……)

 新聞で日赤の義援金の分配が滞っていると聞いたとき、このリムディ奨学会の発足を知ったのです。

 

 歳を取るといつの間にか新しいことにチャレンジしなくなりがちです。月一回送られてくる奨学生からのメールで、怠け者のおや爺、どれだけ励まされたかわかりません。それにしてもおや爺の学生時代とは大違いなまじめさですなぁ!!(#-_-)ノ)゚o゚)あぅ

 

リムディ奨学会、初の卒業生・Yさん、卒業・就職おめでとうございます。

 

リムディ奨学生Kさんからのメール

 

リムディ奨学会:Kさんからのメール

 

福島からのお客様:T様ご一家

 

 

精養軒前へ:マダガスカル産蜂蜜の自家製アイスクリーム

  • 2019.02.12 Tuesday
  • 10:20

 アフリカはマダガスカル出身の韓国人(韓国人も世界中におりますな)の知り合いから、ユーカリの花から採れた蜂蜜をいただきました。

 ユーカリ。オーストラリアのコアラの主食として有名です。が、おや爺にとっては、70年初頭の石油危機以降、代替燃料の原料として、当時、世界各地の大学で研究されていた懐かしい名前でございますね。尊敬していた教養部のМ教授とその弟子たちがやっておりました。その後研究はどういう道を辿ったのか、定かではありませんが……。

 

 また、また話はずれておりますね。えっと、元に戻して。自家製のアイスクリームを担当しているHさん、いろいろ蜂蜜を試した結果、シンプルな味なので、蜂蜜の香りと余韻が重要であることに気が付きました。アカシアの蜂蜜を使っていたところに、突然このユーカリの蜂蜜が届いたのでございます。実にひととひとの縁とはわからないものでございますね。

 

 舐めて驚きました。これはいける!!ヾ(*ΦωΦ)ノ ヒャッホゥ 

 おや爺が子供のころ家にあった、一斗缶に入った蜂蜜と同じ味と香りではあ〜りませんか。それは胃腸の弱かったアボジのためにオモニが買ったものでした。わたしもお湯で溶いて飲まされたのですが、味も香りもきつくて当時は好きではなかったですねぇ。どこで、どう今とつながるのか、縁も味も不思議なものです。

 アイスクリームに使うと、味も色も香りも濃厚でありながら上品ですな。砂糖不使用です。

 少量生産のため品切れの際はお許しください。←精養軒の全てのメニューがそうですが……。(゚∀゚; アセアセ

<あおり>運転の世界

  • 2019.02.03 Sunday
  • 11:58

 最近ニュースをにぎわして、殺人事件にまでなっている危険なあおり運転。バイトを終えた学生たちを送るので、当店も他人ごとではないと心配になり、とうとう先日ドライブレコーダーを車につけてもらった。

 

 20年近く前になるだろうか、英語の勉強で聞いていた・NHKラジオの「実践ビジネス英語」のミニエットにニューヨークの最新道路事情が紹介されていた。road rageという新語を初めて知った。運転中に些細なことで急に激高し、相手を威嚇する行為を指す。銃を持ちだすこともあるというのだ。しかもその運転者は普通のビジネスマンが多いという。その種のことは、数年後にアメリカの後追いをする傾向があるから、日本もそうなるのかもしれないと思った。

 

 昨今のあおり運転は、ニューヨークと同じ傾向なのだろうか、と思っていたら、新聞に、あおり運転者の心理を分析している記事が目に入った。二つの大きな特徴をあげていた。罪悪感のなさと匿名性。ばれないだろうという安心感が、あおり運転者の心理を加速させるというのだ。あ〜、なんだネットと同じじゃないかと思った。

 

 最近スマホに変えてから、画面を開くと、なぜか否応なく、最初にグーグルやヤフーの日本語版ニュースが出てくる。そこに共通するトップは、一文のニュース価値もない芸能ニュースと、中国や韓国についてのジャーナリズムに値しない記事。記事の内容の不満ですらない。ネット群衆のコメントで、多数の賛意を得られることを期待した・無残なほどさもしい心理が物悲しいのだ。日本ばかりじゃなくどこの国のスマホのニュースもみなそうなんだろうか。これらに共通する・罪悪感のなさと多数におもねる匿名性は、あおり運転と同じじゃないのか。そんなことを考えていたら、こころとは何かを一緒に議論する・尊敬する若い友人・Iさんが、フェイスブックでオウム真理教で名をはせたフリーのジャーナリスト・江川紹子さんの記事を紹介してくれていた。

 内容に必ずしも賛成しているわけではないが、久しぶりのジャーナリズム健在にほっとしたのだった。

 

”猛毒言葉”の使い方 江川紹子

 

 この国では、いつから、「死ね」とか「テロリスト」といった”猛毒”の言葉が、安易に使われるようになってしまったのだろうか。
 強く激しい言葉も、繰り返し見聞きするようになっていくと、慣れが生じ、使用する際の懸念や抵抗が弱まっていく。ツイッターにも頻出する「死ね」「死ねばいいのに」という言葉には、もちろん具体的殺意は感じられない。お気軽に使われている。
 ただ、発する本人の意図にかかわらず、言葉そのものに強烈な「毒」が内在する。
 2011年に大津市の中学2年生の男の子がいじめられた果てに自殺した問題では、加害者側の元同級生は裁判で、「『死ね』と言ったのは、あいさつ程度(の認識)だった」と述べていた。
 言う方は、「あいさつ程度」でも、それを投げつけられた側の中で、言葉の「毒」は解き放たれる。あるいは蓄積していく。

 

「テロ」「テロリスト」とは

 

 「テロリスト」も、強烈な言葉だ。使われている場面を見ていると、「テロ」「テロリスト」は、「死ね」以上に敵意や憎悪などの「毒」が含まれているように思う。
 「テロ」という言葉には、普遍的かつ厳密な定義はないものの、
*「政治や宗教的な目的」のために、
*「政府や自治体、外国公館、さらには企業や市民団体など様々な非武装組織、市民や政治家その他の非戦闘員」を対象に、
*「暴力やそれを意図した様々な行為」によって、
*人を殺害したり傷つけたり、モノやシステムを破壊したり、人々を畏怖させたり、社会に不安や恐怖、混乱や疑心暗鬼をもたらすなどの結果効果をもたらしたり、それを意図すること、
という程度の共通認識はあるだろう。
 その動機がどんなに純粋でも、あるいは同情に値するものであっても、「テロ」は手段としては否定されるべきであり、その担い手である「テロリスト」は、「人殺し」以上に強い非難を含んだラベリングである。
 「テロ」に該当する行為でも、それを肯定する同調者たちは、そうは呼ばない。彼らにとっては、「テロ」でなく「義挙」「ジハード」などであり、「テロリスト」ではなく「義士」「英雄」「殉教者」などである。それほど、「テロ」「テロリスト」には否定的な意味が込められている。


非暴力の抗議を「テロリスト」よばわり
 

 沖縄で、米軍ヘリパッド建設に反対する人々を、情報バラエティー番組「ニュース女子」が「テロリスト」と呼んだのは2年前。ヘリパッド建設についての意見が異なるとしても、非暴力の抗議行動を「テロ」扱いしたのには、本当に驚いた。
 放送倫理・番組向上機構(BPO)の放送倫理検証委員会は、この番組には「重大な放送倫理違反があった」と厳しく批判。悪質な「デマ」「ヘイトスピーチ」だという非難の声もずいぶんあった。その一方で、制作側はそれを「言論弾圧」「誹謗中傷」として意に介さず、この態度を指示する人たちもそれなりにいる。
 そして今、沖縄の名護市辺野古で基地建設のための埋め立て工事の賛否を問う県民投票を関連して行われたハンガーストライキについて、自民党の国場幸之助衆院議員(比例九州)の政策秘書、田中慧氏が「ハンストはテロ行為」などと投稿したことが話題になっている。

 このハンガーストライキは、県民投票の呼びかけを行っていた「辺野古」県民投票の会の元山仁士郎代表が、投票に不参加を表明している自治体の再考を促そうとして行ったもの。
 田中氏は、15日にツイッターで「ハンガーストライキ、というのは、自分の命を人質にしたテロと同質ですよ」と投稿した。
 ハンガーストライキという手法について、賛否があるのは理解できる。当人の健康ややり方によっては命にまで影響を及ぼしかねない。そのうえ、ハンストで当該市長の考えを考えることはあまり現実的ではなく、どれほどの効果が見込めるかは分からないからだ。決して勧められる方法ではない。
 しかし、ハンガーストライキは他者に対する暴力や攻撃ではない。田中氏以外にも、今回のハンストを「テロ」扱いしている人たちが結構いるが、言葉の意味からして、まったくの誤りである。
 テロは他者、外部に向けた攻撃である。たとえば、中国共産党による圧政や弾圧に抗議し、世界に発信するために自らの体に火を放って焼身自殺をしたチベット僧を「テロリスト」とは呼ぶのは間違っている。他者を傷つけたり攻撃する意図はないからだ。
 今回のハンガーストライキをテロと呼ぶなら、自傷行為にとどまる焼身チベット僧もテロリスト扱いしなければならなくなる。
 田中氏は、元山さんの健康を案ずる書き込みもしており、誹謗中傷する悪意はさほどなかったのかもしれないが、むしろ無自覚にこういう言葉が出て来るところに問題を感じる。毒を含んだ言葉を発するのは、毒を意識し、それがもたらす効果まで考えたうえでなければ、無責任である。

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札幌からのお客様

  • 2019.01.12 Saturday
  • 23:47

 予約の電話で、「チゲとご飯を一緒に出してほしい」というご希望がありました。札幌からのお客様です。電話をお受けしたバイトの話では、雑誌で当店の料理を知ったようでした。

 実は、当店は今まで、テレビ・雑誌・ラジオ・新聞の取材をお断りしておりました。お断りする口実は、親の遺言で、と言っておりました。当然ですが、実はそんな遺言はありません。(^A^)

 まぁ、初代の親は(二代目のわたしたちも)、ホルモン・焼肉の大衆店に宣伝も何もないという考えだったのは確かですけど……。

 本音は、気恥ずかしいというのと、面倒くさいというのが理由でした。

 高校同期の地元の建築家が経営する・独特の建築をする会社があります。建築技術自体の評価も高いのですが、それを知ってもらう努力(取材を受けたり・情報を発信する)を真摯にしている姿を長年見てきました。

 

 精養軒ももう少し、商売に、まじめに取り組まねばいけないんじゃないか、と去年思い始めていた時、雑誌社からの取材依頼があったのです。←商売を始めて30年以上。気づくの遅すぎ!!おや爺(T T)

 

 取材はやっぱり、ちょっと面倒。一度写真を撮られたものの、やっぱり出たくない。いろいろ雑誌社の方にごねて、何とかメニューと一生懸命なバイトの皆さんの写真だけにしてもらいました。

 メニュー紹介は自家製スンドゥブチゲと自家栽培もやし・手打ち高麗雉冷麺です。うちの核になる料理群の一部ですね。

 

 札幌からのお客様は奥様が韓国からいらした方でした。幸い、料理も肉もおいしくて止まらないとおっしゃっていただいたと、お相手をした奥さんが言っておりました。チゲは、豆腐もテンヂャン・タンボクチャン(朝鮮味噌2種)も自家製(正確には、自家製の朝鮮味噌と、韓国製の味噌や自家製日本味噌との複雑なブレンドです)だと伝えると驚いてらしたとのことでした。

 手打ちピビム麺もタレも麺の腰もしっかりしておいしいと言われたとのこと。以前韓国からいらした団体のお客様から、自家栽培もやしや、長芋キムチ・キムパブ(韓国海苔巻)を絶賛されたことがあります。

 

 二代目のわたしたちが30年以上やり続けて来た、大豆や蕎麦粉、高麗雉等の地元北海道・岩見沢の食材を使って、どんなにささやかでも、韓国・北朝鮮にもない、北海道でしか存在しない料理をつくりたいという夢が少しづつ見えてきた気がして、新年のお年玉をいただいた思いです。ありがとうございました。

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