著者から本を頂く:文化精神医学

  • 2019.12.15 Sunday
  • 01:19

 ブログを通じた縁で、以前大阪在住の建築家兼絵本作家アルゴンさんから、自作の絵本を頂きました。『目のひみつたんけん』という科学絵本です。その年のベスト絵本の中の一つに選ばれたものです。

 

 そしてわたしの<屈せざる希望>のおひとり、在日外国人詩人・アーサービナードさんが精養軒に来店され、店に置いていたご自身の訳本にサインをされていかれました。

 

 どこにどのような縁が潜んでいるのか、世の中分かりません。もう20年以上前になるでしょうか。縁ある学校に本を寄付するということをやっておりました。そこの校長先生が最近の子は本を読まないと嘆いていたからです。本の選定に協力して頂いた・今はない岩見沢の老舗書店・ふるかわ書店のカウンターに、岩見沢在住の方の自費出版(?)の本が置かれておりました。

 手に取って引き込まれました。尊敬する素粒子論の物理学者・武谷三男に言及されていたからです。まさか岩見沢でその名を目にするなんて。思いがけない場所で、知り合いの方に出会ったような気持でした。でも考えてみると、技術論や独特の確率論から、武谷博士と医学関係の人達とは交流がありましたからね。

 

 今年になって、精養軒にいらしたお客様に、覚えのあるお名前がありました。失礼とは思いながらお聞きすると、なんと、やはりその本の著者の方でした。わたしも驚きましたが、そのお客様もたいそう驚かれたご様子でした。それはそうかもしれません。だれも、焼肉を食べに来てそんな話題が出るとは思わないでしょう。

 帰りがけに、今度来るときに新しく書いた本を持ってきますとおっしゃるのです。

 

 そして今日(13日)、そのお客様のご予約の忘年会があり、本当に持ってこられたのでした。ここ2,3年関心が強くなっている心理臨床にもかかわる本でした。頂いたお客様のご都合で詳しくは書けませんが……。

 

 わたしは呑み込みの悪い理系タイプなので多分読むのに時間がかかるかも知れません。←難しくて読めない可能性すらありますが……。(TωT)

 とりあえずこの本で初めて知った学問分野。

 医療人類学。知ってました? (文化)人類学って、何でも、どこにでも入っていけるんですねぇ。

 

 頂いた本の最後に書かれた言葉。

『文化精神医学とは、事例のローカルな現実(リアリティ)の強度を繰り返し経験することによって、精神疾患や、精神障害のグローバルな普遍性という信念にもはや戻れなくなったものの方法論なのかもしれない。』 

 

 こころ惹かれる文章ですね。文脈を、個人的な体験に還元してみます。目の前に繰り返される個別の体験が、あまりに、心的に過酷・過激だと、安易に総体の体験とすることを理論的に嫌悪したくなる。部分の事例を全体に結びえない絶対的な何かが出てくる。それにもかかわらず、と言うか、それ故にというべきか、なお何かありうべきグローカル(glocal)な連関の論理を求めようとする衝動が、ひとには存在すると言っていい。

 

 イギリスの有名な発生生物学者が重度の鬱病になった体験を本にしています。いわば、患者側からの体験的・理論的な書といえますか。malignant sadness (悪性の悲しみ)。この本を読むと、わたし程度の不快感・落ち込みなど、全然まだだぜ、って言う気がしますね。サブタイトルは、the anatomy of depression(鬱の構造)となっています。

 

 今日頂いた本で、治療する側からの体験的・理論的な書のひとつを手にしたことになりますね。ついでに古典的哲学者・デカルトの情動論が手元にあるので、哲学の分野からの体験的・理論的アプローチも知ることができます。これで三方向から、自分のこころに接近できるかも。って、仕事もしないで何してんの!おや爺よ!! いや、いや、歳をとって快活に生きる方法を模索しているんでございます、亡くなったこころの師匠・石橋さんとパイザの皆さんとね。♪\(≧▽≦)/\(≧▽≦)/♪

東京からのお客様:2019年の新豆大豆もやしナムル

  • 2019.10.21 Monday
  • 01:20

 数年前、日本の誇る、独創の心理臨床家・故河野良和先生の研究室にお伺いした。本だけの知識ではどうにも心もとなくなってお伺いしたのだった。その時ご一緒におられた、先生のお弟子さんにあたる方が、何と今日精養軒に来られた。わたしのことを覚えていただいていたことにも驚いたが、まさかお店に来ていただけるとは……。

 

 わたしはその種のことにはとても疑い深い人間なので、催眠術にはかからないと思っていた。確かに、かかりづらかったのだが、最終的にかかって、我ながら驚いたのだった。その時、他者催眠というのは、結局は自己催眠なのだ、という河野先生の言葉を実感したのだった。

 

 何をやっても身に着けるのが遅いわたしは、今でも河野先生の発見した技法<感情の二重モニタリング>を、行ったり来たりしながら、毎日記録をつけ、やり続けているのだが、お会いした時の言葉が今でも続ける力となっていることに感謝している。先月亡くなった若き畏友・感情の観念的二重化の師匠、石橋さんの存在とともに、持続の支えになっている。

 自分の日々のこころの流れに沿った、ひとりひとりの個別・実証的な心理学を、いつの日か、わがものにできたらと願っている。

 

 お二人には、その日のお奨めの特選和牛・上クリミとカイノミ、生マッコリの酒のつまみにムチム、チャプチェ、手打ち高麗雉冷麺、今年の新豆を使った自家栽培大豆もやしナムルなどをお出しした。

 帰られてからメールが届いて、美味しいものに目のない<河野先生が召し上がたら、きっと感激されたと思います。>と書かれていた。なんて嬉しいお言葉!!

 写真は、2019年度岩見沢産大豆・ツルムスメを精養軒で自家栽培した大豆もやし。

 お店をやってよかった。

 

 

ハワイからのお客様

  • 2019.10.07 Monday
  • 23:21

 常連のK様は普段ご家族で6名様くらいで来られるのに、今日は珍しく13名のご予約でした。店の休みや満席で、ご予約をお受けすることができず、このところ何度かご迷惑をおかけしておりました。

 

 小さい女の子が英語ペラペラでしたよ、と驚いて報告する高校生バイト。あとでお話を聞くと、今日はハワイからお客様をお連れしてのご来店でした。いろんな料理をご注文されて、帰りがけハワイから来られたお客様が、こんなにおいしい焼肉を生まれてから食べたことがない、幸せですと、店を出るまで、何度もお辞儀されました。その話し方、立ち振る舞いが、とても心のこもったご様子で、その日は暇だったんですが、食べもの屋をやって、店を開けて、ホントの良かったなと思ったことでした。楽しい食事をした後の幸せってありますよね。そのお手伝いをした気持ちになりました。

 

 三十二年ハワイに住んでいらっしゃるそうです。では、この店と同じですねと言うと、お店が奇麗なのでとてもそんな古いとは思えないとお仰って頂きました。古くなったところはいっぱいあります。古くなったところだらけです。新しいから(物理的)にきれいだというのではなく、時が経ってからも日々のひとの努力で、きれいだということに、店の価値を置きたいと願っていました。パート・バイトの皆さんと毎日力を合わてキレイな店にしていてよかった。

 

 来年来るのを楽しみにしていますと笑顔でおっしゃいます。

 来年まで店があるように頑張ります!o(〃'▽'〃)o

山形Rアジョシから今年も野菜が届きました。

  • 2019.09.23 Monday
  • 01:01

 Rさんご夫妻、と書くと笑われると思う。お二人が岩見沢に住んでらしたころ、いつもアジョシ、アジュモニ(親しい年上の人への朝鮮語の愛称。おじさん・おばさんと訳されることが多いけど、ちょっと違う感じですね。)と呼んでいた。わたしたち間抜け兄弟がとんでもなくお世話になった、山形のRアジョシから今年も野菜が送られてきた。

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 わたしたち兄弟は北海道の朝鮮・韓国人の同胞社会から常識を知らないと言われ、知り合いの日本人からは世間知らずのアホ兄弟とキビシク攻め立てられております。Rさんとの初対面はわたしの無銭飲食から始まったのでございますね。詳しいいきさつは、下記の記事をご覧ください。今読むと我ながら腹の立つくらい、やってることが無抜けでございます。

 

 今日たまたま、兄と息子が、幌加内の手打ち蕎麦屋さんに新蕎麦を食べに行ったところ、なんとそこで朱鞠内の尊敬するお坊さん・T平さんご夫妻に会ったのです。共通の友人であるRさんのことが話題になり、兄は、わたしが初めて入ったRさんの店で無銭飲食をしたことを暴露したのです。

 T平さんはテーブルを叩いて,その初対面のアホ話を喜んでいたぞ、と兄。

 そう言いますけどね、自分だって、去年バイクツーリング中に、幌加内の蕎麦屋・八衛門で、天婦羅蕎麦を食べて後で、お金が650円しかないことに気づいて、後日持って行く羽目になったくせにね。←せめて千円は持ってツーリングに出ろよ、還暦すぎて常識がない!!

 

 閑話休題(あだしごとはさておき)、早速中を開けてみましょう。

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 無農薬自家栽培荏胡麻の葉は萎れていますが、オゾン水殺菌処理後、水に浸漬すれば大丈夫。アジュモニ(Rさんの奥さん)の話では、白い南瓜は、伯爵という名の日本南瓜だそうで、たいそう美味しくない、とのこと。そんなの送るってどうなのと常識のあるおや爺は思ったのでございますが、言えまへん。たぶん伯爵という名が、わたくしたち・おぜうひん(上品)兄弟にピッタリだということで、送ったのでございましょう。

 あんたの料理の腕で美味しく調理してや、とのお言葉でした。

 

 そして、いやがうえにも興味をそそられるのは、二つの緑色の南瓜でございます。なんと元祖チョソン・ホバック(朝鮮南瓜)だそうです。現在韓国で主流の・わたしたちに馴染みのチョソン・ホバックはもっとズッキーニのような味と形です。でもそれは、実は品種改良・自然交雑されたものらしいのです。去年アジョシが韓国へ行ったとき、それを研究している人から、検疫済みのものを頂いたそうです。形は西洋南瓜ですが、味はチョソン・ホバックとのこと。どう料理しよう。非常に楽しみ。

 

 そして奥に鎮座しているのは、頂いた巨大牛刀でございます。一トンを超える超肥満の和牛でも一太刀で捌けるような牛刀を頂きました。こ、こわい。w(゜o゜*)w w(゜o゜*)w

 

 さてアジョシ曰く一番いい時に収穫したえごまの葉。香りの味も最高です。早速生でサンチュにサービスでお付けしてお客様にお出しします。

 以前はお出ししても、そのまま残されてきた荏胡麻の葉。その価値をテレビなどで紹介されたのか、今では残されることなく食べられます。大葉と外見そっくり。似てるようで似ていない、似ていないようで似ている。お互い知られてない、いいところを、捨てることなくいつか分かち合えたらいいのに!、と思うおや爺でありますね。

 

 さらに荏胡麻の三種盛りとして調理します。

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 これは、ヤンニョムヂャン(朝鮮の複合調味料)を使った醤油漬。すごい香りです。

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 こちらは荏胡麻のキムチを漬けているところ。あとは味噌漬けです。味噌漬けは、昔は炒めていたのですが、荏胡麻の香りが飛ぶので、今は生で漬けます。こうすると味噌の強い味に負けない荏胡麻味噌が出来上がります。

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 荏胡麻3種盛り。ただで頂いた食材を380円で売るおや爺って、一体!(TεT)

 岩見沢の有名な寿司店・東龍さんご夫妻は,荏胡麻3種盛りが大好き。いつもお召し上がりいただいておりますが、何も説明していないのに、「今日の荏胡麻、すごく美味しい。味も香りもすごい。御飯もう一杯。」とおっしゃるではありませんか!! さすが舌の肥えた寿司職人でございます。早速山形のアジュモニに電話しましたがや。

 

 

山形のRアジョシからの自家農園野菜

 

2017年、山形のRアジョシ(おじさん)からの自家菜園野菜

 

山形のR一家・札幌のJA夫妻来岩

 

2019年第8回空そば祭り

  • 2019.09.06 Friday
  • 14:48

 9月7日・8日と岩見沢駅東市民広場で、今年も開催されます。一度精養軒も参加しないかと打診がありましたが、いまだ準備が整わず。いつかぜひやりたい。やれば日本初。移動式冷麺押し出し機を使った、手打ち高麗雉冷麺でございましょう。とりあえず協賛団体で参加しております。おぅ、菜宝箱さんや井上農園さんも参加されているぞ。

 早速全店制覇しようっと。

Kさんからのメール:暮らしの手帖

  • 2019.09.05 Thursday
  • 17:49

 古くからの日本の友人・Kさんから、今、美容室にいるというメールが届いた。待ち時間に暮しの手帖を読んでいたら、編集長の文章に、茨木のり子の詩・六月が出ていて嬉しい、とあった。六月は私の大好きな詩で、毎年6月になると店に置いている。

 

 暮しの手帖を置く美容室というのもなかなかすごいけど、彼女のメールを読みながら、こういう文章を見つけて、メールを送ってくれる友人がわたしに存在するというのは、自分の数少ない友人関係・人生が、何物にも換えられない・貴重で贅沢なものではないかと思えた。

 少し読みずらいが、メールに添付された文章を載せてみる。

 暮しの手帖は、花森・大橋が始めたものだ。さすがは、戦争中、時の国家が、贅沢は敵だというスローガンを、国民に強要した時、<贅沢は素敵だ>と語った花森の弟子たちだ。その暮しの手帖の「戦中・戦後の暮らしの記録」が、北海道新聞9月2日の夕刊に出ていた。

 

 編集担当の村上さんの言葉が胸に残る。

「前回の戦後20年では生々しくて語れなかったり、今の状況が戦前に似ていると危機感を抱いたりして投稿した人も多かった」

 

 村上さんは、ふたつの投稿理由を並列して語っているが、わたしの親の体験から類推すれば、生々しいのは、20年経とう、30年経とうが同じなのだと思える。ただ戦争への危機感から、語りたくはない過去を、語らざるを得なくなったのではなかろうか。沖縄の人たちに、語るに語れない・涙も枯れ骨も溶けるような(わたしのオモニが使った言葉)過去を思い出させ、深い傷を逆なでする情況をしいた、戦後のある時期から、彼らが、自らの歴史を語り始めたように……。

 

 戦争に勝ち負けなどない、わたしのアボジ・オモニの語らざる教えといっていい。敵であれ、味方であれ、市井の人々にとっては、多くの肉親が死に、別れ別れになって会えぬままになるだけだ。ただただ負け戦しかないのだ。

突然ブログ読者現る!!

  • 2019.08.10 Saturday
  • 23:42

 もう、もう、なんてことでしょう! 掲載した詩がきっかけで、このブログを知った秋田県に住むさんが突然今日ご家族で御来店でございます。お帰りになる時、急に、お声を掛けられたのでございます。ひっくり返るほど驚きましたがや。実は、おまかせのコースを予約時に電話で頼まれたのですが、その日もう一つすでにおまかせコースをお受けしており、残念ながらお受けする余力がありませんでした。残念無念でございます。来店されたときお詫びに伺ったおや爺でございました。

 

 ご予約でごった返す今日も、当店は、ほとんど新人バイトでやっております。さぞや至らぬ点も多かったことでしょう。

 でもでも、さんをはじめ、このブログの読者の方々は、何故に突然黙って現れるのか!! ワイン好きの料理おたく様、大阪の建築家兼科学絵本作家のアルゴンさん、詩人のアーサー・ビナードさん、ドイツから来た超伝導研究のクリフォードさん、旭川、神奈川や福島からの読者の皆さん、などなど、もう常識外れの方ばっかし!!ψ(`∇´)ψ うきょきょきょ 皆さん全員突然でっせ。気の弱いおや爺を驚かすのはやめていただきたいものでございます。

 どうして事前に言ってくれないのか? そう兄に言うと、あんたもそうでしょうと即答でございました。←確かにそうだ。(≧∇≦)ノ彡 バンバン!

 

 いつも暖かいコメントを頂いているお礼をしたかったのに……。どれほど勇気づけられているかわかりません。帰りがけ言いたい言葉も言えず、握手をしてお見送りしました。同時代を、ともに生きるパイザの一人と勝手に思っております。またお会いできる日を楽しみにしております。

 

 次回いらっしゃっるときには、陽水さんが来店されたときのサイン入りレコードで・Wさんから初コメントを頂いたブログ記事と同名曲、『帰れない二人』をかけて、お迎えしたいと思います。

 縁の不思議さに打たれながら。

休日、晴れ

  • 2019.07.21 Sunday
  • 01:54

 休日の朝。晴天。

 ばか犬、柴珍島犬・マリ兵衛を連れて散歩する。岩見沢駅横、レンガ広場の芝生が犬のお気に入りの場所。樹の下で一緒に寝転がりバッグから本を取り出す。電車が思ったより何度も通過した。若い頃のマリ兵衛なら特急列車が来ると全力で追いかけたが、13歳(人間でいえば80歳)の今は、耳も遠くなり、何も気づかないように黙って芝生の上にいる。

 駅に向かう見知らぬ優しい人と目が合い、幾度か軽く会釈を交わした。

 樹は、空を抱きしめようと腕を広げている。短い、こころに沁みる詩は誰のものだったか。樹の下にいると、確かにそんな気がしてくる。後で大学以来の旧友・Yに聞いてみよう。

 そよ風の中、臨床心理学の本を読む。こころはあっちへ行ったり、こっちへ来たり。誰かに静かに手紙を書いているような、なんて平和な時間!

 二時間ほど柔らかな芝生の上にいて、マリ兵衛と家に向かった。

 

 久しぶりに奥さんを後ろに乗せて、富良野・美瑛までタンデム・ツーリング(バイクの二人乗り)をすることにしよう。

イギリスと釜山から韓国人のお客様

  • 2019.07.18 Thursday
  • 23:37

 花のフランスから、質実ドイツからお客様、と日々国際化する、岩見沢の精養軒、ていうのは大袈裟ですが、先日イギリスと、韓国は釜山(プサン)から韓国人のお客様がいらっしゃいました。なんでも札幌の商社の方と商談があるとのことでした。おまかせのコース料理でお迎えすることになりました。招待する商社の方の話では、60過ぎの方が多いので、あまり食べない・酒も飲まないということでした。

 

 イギリスに住む韓国人のお客様に通じるのでしょうか、去年来られたフランス元首相のエローさんにお出しした料理に準ずることにしました。

 

 韓国料理のコースの最初は、胃を保護する松の実粥が入りますが、当店は、自家製豆腐ならではの甘い大豆ホエー入りスンドゥブで始まります。

 

 次に岩見沢の精養軒ならではということで岩見沢産大豆を使った自家栽培大豆もやしナムル、3種の味のもやし尽くしは外せません。さらにおひとり様ごとのナムルは7種盛りで、定番のゼンマイ・ほうれん草の他に、黒ゴマソースのヤンニョムゴボウ・干しブドウ入りニンジン・バルサミコソース掛けの素揚げカボチャ・自家製オレンジピールがアクセントの青と黄色のズッキーニ・レンコンで、胡麻油だけの<本場>韓国ナムルとは雰囲気を変え、飽きないように味に変化を付けます。

 

 チヂミも今時期の北海道らしく、とうきび(ロイシー・コーン)かアスパラか迷った末、ニラか小ネギが主な韓国チヂミにはない、インパクトのあるアスパラにしました。ちょっと時期は外れて、2番アスパラですが……。

 キムチは接待なので、食べやすくおひとり様ごとの少量4種盛りです。精養軒で人気の白菜キムチ・胡瓜のキムチ・オクラのキムチ・セロリのキムチ・長芋キムチと使いました。写真を撮られています。

 

 焼肉のメインは、お遊びから始まった、精養軒の特選和牛ポーターハウス・スペックです。皆さん大歓声を上げて写真を撮られてました。

 出すのに15年かかった精養軒の手打ち高麗雉冷麺。イギリスとプサンから来られた韓国のお客様はスープまで完食!! って言うか、あまり食べないはずが、さらに上ホルモンやキムチを追加される。あまり飲まないはずが、生ビール、生マッコリ、ガンガン飲まれましたがな。すべて何も残さず超完食でございました。

 

 生マッコリではちょっとしたお遊び。韓国で有名な二東生マッコリ(ちなみにスーパーで売られている二東マッコリは生ではありません)と、日本の福島でつくられている・高麗時代の伝統的製法による虎マッコリを目隠しテストで味見してもらいました。

 イギリスから来られた韓国人の方は、どちらが韓国製かすぐ当てられましたね。そして、虎マッコリを、オモニが作った懐かしい手作りの味がするとおっしゃられたのです。高麗時代の製法で作られているとお伝えすると、納得の表情だったそうです。侮りがたし日本の虎マッコリ!!

 

 お客様の対応はほとんど、おや爺の奥さんです。イギリスから来たお客様は特に料理の味に詳しい。イギリスでも韓国料理を食べていたんですか?と奥さんが尋ねると、地元料理のハギスが大好きだとおっしゃっていたそうです。イギリスで大豆もやしを栽培したこともあるそうで、精養軒の大豆もやしは香ばしいとおっしゃって、作り方について聞かれたとのこと。

 

 気のいい人たちと楽しいゴルフ。気持ちのいい人と会っておいしい食事。ちゃんときれいにお店をやっているからこそのおいしい料理。いい一日でしたと韓国人のお客様に言われた、と奥さん。

 接待された日本の商社の方には、「二百回以上韓国に行っている。韓国の料理もおいしいけど、こちらの料理もまた独特でおいしい」と言われました。今まで岩見沢でやってきた甲斐がありました。本当にありがとうございました。これからも頑張ります!!(*^o^)乂(^-^*)

社会が育てる言葉

  • 2019.06.15 Saturday
  • 23:55

 土曜日の今日。ボーナス支給の影響なのかどうか、ご予約で満席だった精養軒。6時までバイトが一人。6時半以降にようやくぽつぽつとバイトが出勤です。

 そんな中、初めていらした・二人のご婦人のお客様が小上がりでお食事をされていました。今日のホールは、高校生バイトが3人と、大学生バイト・専門学校のバイトの混合チームです。今思うと女性ばかりのバイトですがな。

 ごった返す中、高校生バイトに、初めていらしたお客さんが声を掛けてくれたそうです。

 「ここのバイトは、社会に出ても通用する。いい子たちだ。」

 バイトは誇らしげな、ステキな笑顔で教えてくれました。

 

 何度か書いていますが、おや爺、店の味の評価以上に、お客様が、働いているバイトを褒めてくれることほどうれしいことはありません。早速みんなにお褒めの言葉を伝えました。

 若い人の仕事を、いろいろ欠点がありながら、お客様が評価してくれると言うのは、ただ褒めるということではなく、赤の他人でもある若者を、社会が、彼らを育ててくれる暖かさがあるということと同じではないでしょうか。こんな一見殺伐とした時代でも、そのことが、冷めたおや爺のこころを熱くするんですね。

 ありがとうございました。\(@^0^@)/やったぁ♪

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