手打ち高麗雉冷麺:3月いっぱい秋山米穀店さんの蕎麦粉を使います。

  • 2017.03.16 Thursday
  • 02:34

 今年3月いっぱいで長年取引のあった秋山米穀店さんが店を閉めることになった。70年はやってらっしゃるのではなかろうか。精養軒とは、わたしのオモニ・アボジの代からの付き合いだった。店でメニューとして出す前から、自宅用に醤油の一斗缶の底に穴をあけて、大豆もやしを栽培していた。その大豆を秋山さんから調達していたのだ。もう50年は経つだろう。今年手に入れたもやし栽培用の大豆も、秋山さんからのものだ。

 

 蕎麦粉も朝鮮のムック(蕎麦がき)を作るために、秋山さんの一番粉を仕入れていた。岩見沢にも在日朝鮮・韓国人が今よりいっぱい住んでいて、冠婚葬祭のときの料理として、オモニのつくるムックは必需品だったのだ。結婚式の為に、半分眠りながら夜通しつくって、ガス台から転げ落ちたこともあったと、オモニが笑いながら話してくれたことも懐かしい思い出だ。

 

 やがて、今の店を建てる計画をした、約30年前、将来店の柱になる・夢だった手打ち冷麺をやろうと、わたしは冷麺の押し出し機を店に設置した。蕎麦粉の入っていない盛岡冷麺をやるつもりは、さらさらなかったが、かといって蕎麦粉主体の朝鮮冷麺の知識もほとんどないままの出発だった。失敗をし続け、店に出すまでに、結局15年ほどかかった。その間、朝鮮食文化の権威・チョンデソン博士に資料をもらったり、古い朝鮮の料理書を読んだ。カップヌードルで有名なnissinの発行する雑誌に載っていた、朝鮮の麺料理についての体系的資料を手に入れたこともあった。韓国に食べ歩きをした。その間いろんな蕎麦粉に手を出したが、地元岩見沢の蕎麦粉を使いたくて、秋山さんのところの蕎麦粉、一番粉と二番粉のブレンドで、2002年に、何とかお店に出せる手打ち冷麺を作ることができたのだ。いろんな方のお世話で出来た麺だけれど、秋山さんの蕎麦粉抜きで出せなかっただろうといまあらためて思っている。

 

 現在、幌加内産蕎麦粉をブレンドした冷麺を出すことが多いのだが、3月いっぱいは、秋山さんへ感謝とお礼を込めて、4月からは手に入らない秋山ブレンドで手打ち冷麺を打つことにします。秋山さん、いろいろうるさいことを言ったり、ご迷惑をおかけしました。長い間ありがとうございます。そしてご苦労様でした。

  いつもよりやや色の濃い生地です。

 2002年当初は蕎麦粉含有率7割から8割、今は9割です。

 

2016年10月から2017年1月まで読まれた記事上位10位

  • 2017.03.09 Thursday
  • 12:44

第一位:『2017年のパイザ:あなたがいたから If not for you. ジョージ・ハリスン/ボブ・ディラン
 断トツのヒットは、ボブ・ディランのノーベル文学賞受賞のためでしょうね。

第二位:『
出村店長のブログ:志高く、腰低く もうすぐで2017年の幕開けです。
 出村店長がんばってよ!!


第三位:『東京美術館巡り Г舛劼軾術館』『東京美術館巡り◆Ь緻郤辺
 若い頃はあんまり好きでなかったちひろさん。人の好みも変わってゆきますね。 

第四位:『
2017年あけましておめでとうございます。 
 あまり会うことはないんですが、新しいことを見つけて、教え合うメールのやり取りが新鮮なんですよね。

第五位:『
落語好き詩人のアーサー・ビナードさん 突然の来店』『落語好き詩人のアーサー・ビナードさん:旭川のお寺で講演する。
 本当に驚きました。まさかいらっしゃるとは!!

第六位:『
京都食べ歩き:熟成肉繁盛店
 いまだにブームなんですかね熟成肉と丸チョウホルモン。

第七位:『
詩の架け橋◆東日本大震災以後
 福島と沖縄の未来は日本やアジアの未来って気がおや爺にはしますね。

第八位:『
京都の11月:紅葉 光悦寺で。
 京都に住む・尊敬する若い友人Iさんに久しぶりに会いました。今フェイスブックを通じて、楽しく・刺激的で新鮮な議論をしています。なんか学生時代に戻ったような気分です。

第九位:『
2016年産新豆各種による大豆もやし、ただいま実験中
 30年ほど毎年岩見沢の秋山米穀店さんから豆類を仕入れしておりました。ところが今年3月で止められることに。長い間ご無理をお願いしておりました。ありがとうございます。自家栽培大豆もやし・各種朝鮮・日本味噌・手打ち冷麺は秋山さん抜きにはできないものでした。

第十位:『
2017年新年のテンヂャン作り。
 この味噌を使う時には店はあるのンか? 
お願い

3月2日貸切のお知らせ

  • 2017.03.02 Thursday
  • 13:56

 3月2日は貸し切りになります。

 ご来店のお客様・御予約の電話をされたお客様にはご迷惑をおかけしますが、何卒よろしくお願いします。

リムディ奨学会:Kさんからのメール

  • 2017.03.02 Thursday
  • 10:56

 東日本大震災と東電の原発事故で被災した学生たちのための・民間の奨学金制度にリムディ奨学会があります。会員に定期的にメールが送られてきます。これが励みになったり、う〜ん、と考えさせられ、歳をとり日々を自堕落に生きがちなわたしにとっては、日々のこころの健康に非常にいいのです。

 

 大学生Kさんは留学も経験し、さらにいまは政府のプロジェクトに参加してタイに行っています。今月はタイからのメールでした。

 

『(中略)チェンマイは北部を山に囲まれ、ミャンマーやラオスとの国境地帯になっています。
そこでは以前からアヘンが違法に作られ、山岳民族の生業になっていたそうです。
しかし、昨年お亡くなりになられたプミポン前国王によって、ロイヤルプロジェクトという名の下、
農業で生計を立てていくシステムが導入されています。
その一環で、チェンマイ大学は山岳民族と共同でコーヒー農園を運営し、
フェアトレードで輸出することによって、山岳民族の方々の経済的自立を支援しているそうです。
その他にも、隣町チェンライの広大な水田地帯にも足を運び、タイの農業経済について勉強しました。
チェンマイでの学習は受け身の授業だけでなく、英語でのプレゼンテーションもあるので、
徹夜でのプレゼン準備で寝不足になりながらも、なんとか乗り越えることができました。
あとは、何といっても外 国人の学生との交流が面白いです。
自分にはない考え方を吸収することは今でもとても新鮮です。
タイの人々はいつも笑顔でホスピタリティに溢れています。
「なんでそんなに他人に優しくできるの?」とタイ人学生に尋ねたところ、
「日本では他人に迷惑をかけないようにと小さなころから教わるかもしれないけど、タイでは他人に迷惑をかけるのは当たり前だから、その代わり他人に迷惑をかけられても見捨てず尽くしなさいと教わるんだ」と言われ、日本との考えの違いをすることが実感するとともに、個人的にはタイの考え方はとてもいいなと思いました。
タイと言えばバンコクやプーケットというイメージが強いですが、チェンマイもとても素敵な町でした。

明日からはバンコクのチュラロンコン大学でアジア経済や日系企業のタイ進出について勉強する予定です。(略)』

 

「日本では他人に迷惑をかけないようにと小さなころから教わるかもしれないけど、タイでは他人に迷惑をかけるのは当たり前だから、その代わり他人に迷惑をかけられても見捨てず尽くしなさいと教わるんだ」と言われ、日本との考えの違いをすることが実感するとともに、個人的にはタイの考え方はとてもいいなと思いました。

 

 なるほどねぇ、そういう考え方もあるんだぁ。他人に迷惑をかけないというのも大事な思想だけど、このタイの学生の考え方は、日本の迷惑思想の弱点を突くなぁ、と思いました。素粒子論の武谷三男風に言えば、横同士のつながり(人権の結びつき)に結びついた<迷惑論>はいいけど、タテ社会にひきづられた(特権に結びついた)<迷惑論>は、結果的に弱い立場の人権を奪うことになりますからね。勿論タイの学生の考えも同じことが言えます。留学がお互いの視野を広くすると言っても、そうできる人は、留学者の中でも限られている気がします。結局ひととひとは相互浸透によって出来上がっているからその区別と関連の構造を理解しなければいけないという三浦つとむの理論まで思い出しましたよ。

 

 Kさん、いつも素晴らしいメールありがとうね。おや爺、日々の・縮小再生産される小さな生活にうつつを抜かさないよう勉強します。

 

店長出村のブログ:最後の職人〜池波正太郎が愛した近藤文夫〜  中原一歩

  • 2017.03.01 Wednesday
  • 02:05

 『てんぷら近藤』というお店のご主人、近藤文夫さんはご存知でしょうか?東京は銀座で名を馳せている天ぷら屋さんであります。昔から江戸前の天ぷらは、江戸前魚介が中心だった主役に、旬の野菜を据えたことが功績として挙げられます。 

 今では1カ月先まで予約が埋まっているほどにまでなったお店ですけど、駆け出し時の修業時代は相当苦労をしたそうです。18歳で「山の上ホテル」に就職し、ホテルの創業者、吉田俊男に「君は和食向きの顔だなぁー」と、この一言でてんぷら・和食部門に配属され、23歳で料理長となります。まだ若手の近藤に確かな腕があったわけではなく、辞めていった先輩の後釜が入って来なくて仕方なしの料理長抜擢です。

 

 それでも前向きに捉え、ほぼほぼ独学で江戸前てんぷらと和食を学んでいきます。そして江戸前の伝統を守りながら進歩すること。てんぷらという料理に果てしない可能性を感じたのです。てんぷら専門店では野菜を揚げて出すこと自体はばからていた時代の中、近藤は洋食部門の厨房で今や当たり前の野菜、グリーンアスパラを目にしました。「この見事な色をてんぷらで表現できないか。そうすればこれまでにない新しいてんぷらになる。」と直感しました。昭和40年代の当時、グリーンアスパラは高級ホテルか一部の先駆的なレストランでしか扱われていなかったという事に驚きです。

 それから空豆。それまでは一粒ずつ爪楊枝に刺して揚げる手法はあったものの、口いっぱいに頬張った方が絶対おいしいと確信して、薄い衣で揚げた空豆のかき揚げを開発しました。師匠の居ない近藤にとって、カウンターに座られるお客さんが師匠だと言っています。厳しいお言葉はもちろん、箸の進み具合も見ていたそうです。ましてや野菜のてんぷらには厳しい風当たりがあり、「僕はてんぷらを食べに来たんだ。精進料理を食べに来たのではない。」と、食事の途中で帰られる人もいたそうな。

 てんぷらは魚介に限る!という江戸前信仰から脱却し、料理人が好きなものを自由に揚げられるような時代になったのは昭和から平成に変わってからと言うからつい最近のように思います。その礎を築いたのが近藤であるのでほんとに革新した人と言っていいでしょう。

 ただ、野菜を揚げるのではなく、どの調理法よりも天ぷらにした方が絶対おいしいと思えるイメージが湧くまで揚げない主義という所、例えばズッキーニなら、イタリア料理店で食べ、チーズと相性が抜群に良い事に気付く。ズッキーニの中心をくり抜き、チーズを詰めて揚げる事により果肉は焼きナスのようにトロトロの状態になり、チーズも熱により同じくトロトロの状態になる。その二つが組み合わさるのだから不味い訳がない。けれども、やはりてんぷらとして揚げる以上、チーズを使うのはやりすぎではないか。てんぷらという料理そのものを壊してしまうと思い止まる。チーズに変わる食材はないかと思案し、思いついたのが生湯葉です。厚さ3.5僂棒擇辰織坤奪ーニの中心をくり抜き、生湯葉をたっぷり詰め込んで同化させて揚げるだなんてひらめきがすご過ぎます。

 

 他にも印象的だったのは、独立後、真っ先に取り組んだのが、天ぷらの概念を覆すような新しいてんぷらの創作でした。さつまいものてんぷらがその一つで、「てんぷら近藤」の代名詞として知られる逸品となっています。さつまいもを使って焼きイモを越える作品はできないかと考え抜いて出来たものが、長さ7センチに切り、皮を剥き、皮の代わりに天ぷらの衣を纏い、30分間も揚げた後、キッチンペーパーに10分包み放置するというこれまた型破りの行程を加えたのです。まさに飽くなき探究心ですね。

 

 もうこの一冊を読むと無性に天ぷらを食べたくなります。と、言うか近藤さんのてんぷらを食べたくなります。もちろんカウンター越しで揚げるところを見ながら。そうそう、近藤さんは直径40僂呂△襪世蹐ζ蕕鬘欧墜瓜に扱っているようです。その眺めでまず圧巻されるようですよ。

 グルメサイトの食べログを見てもどれも魅力的な天ぷら達の写真が載っていて、余計想像が膨らんでしまいます。中には、食べログヘビーユーザーとして、メディアにもたびたび出てくる素人の方の否定的な感想もありました。筆者の中原さんは、グルメライターではないが、取材していく中で、料理の感想、ましてや否定的な言葉は書くべきではない。そのお店自体もそうだが、仕入先や農家さん、仲買人全ての人たちを否定する事になる。もし美味しくなかったとか、気に入らない所があったならそれは書かなければ良いことだから。と言っています。これに関してとても共感が持てます。良い店を探したい時に参考にはしたいけれど、否定的な感想は行った人が決める事なので。

 お目にかかれる日が来るかわかりませんが、私は待ちわびております。

岩見沢へようこそ:日本商工会議所青年部36回全国大会

  • 2017.02.19 Sunday
  • 02:01

 2月23日から26日まで、人口10万以下の都市で開催されるのは初めてという日本商工会議所青年部の全国大会が岩見沢で、いよいよ開催されます。関係者の方や多くのボランティアの皆さん、ご苦労様です。

 

 ホームページを拝見したら、地元の食材なども紹介しておりました。おぅ、これなら少しは精養軒で使われている食材や料理もお役に立てそうです。全国各地からいらっしゃった方の中には飲食店や焼肉業に関わっていらっしゃる方もいるやも知れません。よろしければ精養軒の比較的珍しい料理を、いくつかご覧くださいませ

 創業60年(くらい←テキトーhirasan)の味でございます。

 

ー蠡任噌睥關砧簗

お奨め理由:[簗佑鮗蠡任舛垢襪里眥舛靴い任垢、蕎麦粉が8割から9割以上入っている麺は相当珍しいと思います。岩見沢・幌加内産蕎麦粉と岩見沢産小麦粉のブレンドです。もともと冷麺のスープは、歴史的に高麗雉を使うものでした。現在、韓国も、たぶん北朝鮮でも、牛肉か鶏のスープが使われています。当店でとった岩見沢産高麗雉スープをベースに、5種類の出汁で出来ております。日本でも当店だけかもしれません。今の時期ですと、自家製熟成味噌を使った手打ちビビム麺もお薦めです。

 

⊆家栽培もやし大豆ナムル

お奨め理由:ヾ攅顱日本の大豆もやしに使われる大豆は、ほとんどが中国産です。価格が格段に安いことと、もやしに成長する国産大豆が手に入りにくいからです。岩見沢産(今年から長沼産のものも手に入れました)青大豆を使っているので、輸入大豆と比べて粒径・甘味が格段に違います。韓国から来たお客さんにも驚かれます。9馥盪座臚Δ鮖箸Δ海伴体珍しいのですが、店内で自作の自動器を使って自家栽培する大豆もやしは、さらに珍しいと思います。

 

自家製スンドゥブ(寄せ豆腐)のサラダ

tofusalad.jpg

お薦めの理由:ー家製の豆腐を作っているところは全国でいっぱいあるでしょうが、自家製豆乳を使っているところはそう多くないと思います。△い弔眛韻犬任呂△蠅泙擦鵑、岩見沢産青大豆と山形県産秘伝青大豆を使った自家製豆乳に、佐賀県産黄大豆・フクユタカの業務用豆乳をブレンドしています。

 

ぜ家製スンドゥブ(寄せ豆腐)チゲ

お奨めの理由:‐綉の自家製スンドゥブを使ったチゲ(鍋料理)です。日本の韓国料理・焼肉店でチゲに使われる味噌は、日本の味噌にニンニクなどの薬味を入れたものか、韓国で作られた輸入味噌(テンヂャン・チョングッチャン)を使っています。

 精養軒では、岩見沢産の青大豆や黒大豆を使った3種類の自家製熟成味噌(テンヂャン・チョングッチャン・米麹味噌)を使っています。

 これらの味噌は、内臓肉の味付けに使う味噌にも使われておりますので、ホルモン系のお肉もよろしければお試しください。

 

 

ツ弘鬚離ムチ:各種旬の野菜の珍しいキムチ

k5.jpg

お奨め理由:,修了期の地場の野菜を使います。と云っても冬の北海道はあまり野菜が採れないので難しい点はありますが……。ユリ根・ミニトマト・セロリなどのキムチがあります。

 

新にらの海鮮チヂミ

お奨め理由:今出始めの厚く・甘い部分だけを使ったにらのチヂミです。

 

 えっ、焼肉料理のお薦めはないの? ですって!0口0 もちろんA4・A5の部位別和牛肉を始め、各種お好みの焼肉メニューを取りそろえております。手お願い

水道凍結:共進工業の仕事

  • 2017.02.16 Thursday
  • 19:05

 正月休みを頂いた1月中旬の4日間は非常に寒い日がづづきました。最低温度ほとんど零下15℃以下、最高でもマイナス6度という状態です。雪が降らないのは非常にありがたかったのですが、店の暖房もなく2階の住居部分はあまり暖房を強くしていないために、なんと台所の蛇口が一か所お湯は出るのですが、水が出ないのです。朝は出たのに。30年前建築中で、ドアが開いていて、一度凍結して以来かもしれません。

 

 設備工事の共進工業さんにすぐ連絡しました。前日は60件以上の水道凍結(暖かい所に住む読者のための注:家の水道配管の中の水が凍ること)があって、今日は午後一番で行くということでしたが、前の案件に時間がかかっていらしたのは、3時頃。若い新人と、高年齢のベテランの二人組が来てくれました。

 やはり凍結でした。水道管が入り口横の奥にあるので、冷たいタイルに腹ばいになっての作業です。思ったより早く水が出ました。二人が帰られた後、ふと心配になったことがあって、また電話をしました。同じ二人組です。話を聞いてベテランの方は問題ないと判断したようでしたが、先ほどの若い方が、わたしが心配されているようだから、一度見てみましょうというのです。実践経験も知識もより豊富なベテランの方は、ちょっと不満そうでしたが、若いひとの判断を尊重したようでした。二人で地下に潜られて、さらに上の自動栓を操作し、わたしにどういう作業をして、なぜ問題ないか具体的に説明してくれました。

 

 わたしのようにどうでもいいことを心配する人間には、非常に気もちのいい対応でした。世界的な自動車会社ホンダの創業者・本田宗一郎氏の若い頃の話を思い出しました。本田さんは、車と飛行機が好きで好きで、10代の頃は自動車の非常に優秀な修理工でした。車の修理工は、車を直すだけではない、というのです。

 故障した車のお客さんは、同時にこころも故障している。丁寧に説明してこころも直してあげなければ、ちゃんと修理したことにならないんだ。

 

 多分共進工業の若い人は、ベテランより知識がないかもしれません。けれど知識なんていずれ努力すれば身につくのです。でもこの本田さんの若い気持ちは、持っていてもいつか失われるか、自然に持つことは難しいのではないでしょうか。知識が足りないから黙るのではなく、臆せず行動した彼にもいいぜ、と思いましたが、それをさせたベテランにも心が動かされました。

 

 考えてみれば、大豆もやし栽培の自動化を進める過程で、共進さんの一見怖そうな岩村さんがやってくれた仕事もそうでした。こちらが考えている以上に、あと後の修理のしやすさまで配慮して、でかい体を折り曲げながら、一生懸命仕事してくれたものなぁ、と思い出したのでした。

 

 あまり感動したのでその日と次の日の開店前ミーティングで、バイトの人たちにも伝えました。精養軒でも大事な気持ちですよね。お待たせしているお客様を案内する時、そういう気持ちが内にあるかどうかでは大違いな気がします。

 いい気持ちで仕事をすることができましたよ、ありがとう若い人、大事な気持ちを忘れないように頑張ります!!

 

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